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10/17/2020

それでもカエルは山頂を目指す

踏まないでね! ヒキガエル1万~10万匹、なぜか山頂を目指す(Yahoo!:読売新聞)。福岡県にある宝満山(829m)という山であります。ヒキガエルはどっちかと言えばあまり水を好まず(とは言っても活発に泳いだりはしない、という意味で乾燥には弱い)湿った山の中などにいたりするので、カエルになったら大量移動が始まる、というのはよくあることなんですが・・・。
なぜ山頂を目指す?
結構高さのある山であります(高尾山でも600m弱)。それでも「初心者向け」ということになっているらしいのですが・・・軽く検索してみただけでも「実は結構キツイ山なんじゃ?」とか思ってしまったりして。そもそもは修験道の場で長い石段もあるみたいですし。もっとも・・・そういう険しいコースとそうでないコースがあるようなんですが、カエルが登りやすい方を選ぶだろうか、とか・・・。
1万~10万匹が100~1000匹にまで減ってしまう辺り、やはり過酷な登山なのかと思われます。

ヒキガエルは成体は大型のカエルであります。大人の両手で作った輪っか、胴回りがそれくらいになったりします。しかしそのオタマジャクシは1㎝ほどの真っ黒な小さなもので・・・そこからカエルになったばかりの仔カエルはやはり1cmほどの小さな黒いカエルだったりします。
これはやはり大型になるウシガエルはオタマジャクシも大型になるのとは大きく違っています。・・・ウシガエルはカエルになった後も水場に残るためあらかじめ広い水場が必要ですが、ヒキガエルはカエルになると陸上で生きていきます。そのため成体が生きていける陸の場に近い狭い水場でも生育できるよう、オタマジャクシが小型になっていった、ということなのか・・・その辺は定かではありませんが、さて?
陸上性のため意外なところで見つかったりします。もちろん乾燥した場所はNGなのですが土中で冬眠するので土を掘り返したら出てきた、なんてこともあったりします。そして・・・仔カエルは数年かけて大きな成体となって自分の生まれた水場に戻ってきて卵を産む、とされています。

里山保全の際には重要な要素ともなり得るカエルなのですが・・・↑この山は明らかに「里山」といった感じではないですし。明らかに登山のリスクの方が多そうなのですが・・・それでも山頂を目指す、というのは・・・さて・・・??

12:01 AM | 固定リンク