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06/21/2020

よくある伝承

・・・と言っていいのかどうか・・・?
伝説の大洪水や巨人、竜は実在したのか(Yahoo!:ナショナルジオグラフィック)。この手のハナシ「氷河期の水位変動による洪水」「化石による巨人・竜存在説」というのは結構前々から言われていたことであります。何らかの事情により洪水や津波が起きるとそれが「伝承」から「伝説」へと変わり、そしてやがては「神話」となって継承されていく・・・ということであります。
そのためその元になった事象、というのは現在では各種記録から類推して仮説を立てる、しかないものだったりします。・・・当時を生きた人間が存在しない現代では・・・まずその「事実」は判明しないわけであります。

これは身近な伝承?でも経験することができます。
自分はかつてそれなりに歴史のある学生寮にいたのですが・・・まあ、ご多聞に漏れず。いわゆる「怪談話」が多数伝わっていました。曰く「廊下にあるデッサン用と思われる彫刻が夜な夜な歩き回る」「ナントカという胸の上しかない亡霊が階段をすごいスピードで登って来る」などなど。しかしたまたまかなり昔のOBにお会いできる機会があって、こういう怪談があるのですが・・・とお聞きしてみると
「いや・・・何それ?」
と、逆に詳細を尋ねられる始末。その御仁が在寮した頃はほぼ新築だったせいもあってか、そんな怪談知らないよ、面白いねえ、とか言われてしまいました。

当時は何でもない、フツーの出来事だったのが時を経て人の口の間を行き来すると少しずつ変化して、やがてそれが定着していく、という事象はたしかに存在するわけです。・・・逆に言えば、「今」の事象がはるか未来に全然別の形態と化して残っている可能性も十分にあるわけです。
そこには「今」の我々の意識なんぞ関係ないと思われます。「今」以降のダレカが伝承を続けていって、その先に「神話」がある、と。それは人為的でも何でもないもののはずであります。恐らく・・・いや、ほぼ確実に「今」の我々からすれば「何それ?」と意外な方向性を保って残っているのでは・・・と。

12:43 AM | 固定リンク