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03/19/2020

むしろ妖怪

新型コロナをめぐる誤情報が拡散、専門家は否定(CNN)・・・いやこれはどこか遠くの場所の話でも何でもなく。実際に日本でもトイレットペーパーやティッシュペーパー、さらには納豆が売り切れ続出になっている、というのが現状であります。
全部が全部ウソっぽかったら誰も信じようとはしないものであります。が・・・どこかに「本当っぽい」エッセンスが微量でも含まれていたらヒトというのは結構カンタンに信じ込んでしまうものであります。

「情報が足りていないからだ」
というのはよく聞く文言ですが・・・実際には情報はいくらでも満ちあふれています。ない、と言うのは正直なところ探す気がないのかそれとも何もせずにもらえる情報だけしか得たことがないのか、どちらかの人であります。ただしどれが「ホントウ」でどれが「ウソ」かとなるとまた話は違ってきます。ある程度でも受け手にその素養がないと「ウソ」も「ホントウ」となり・・・それはどんどん拡散されて、しかし「ホントウ」になることはなくても混乱だけは引き起こします。
日本ではトイレットペーパーがいい例であります。
国産がほとんどで、十分量が確保されている・・・となっても「なくなるかも知れない」という一種の恐怖強迫概念から買い占めが起きています。これは東日本大震災や古くはオイルショックの時と同様で、どこかから「火」が付くと一気に「不安」が広がり、そしていくら素養のある人たちが進言しても一切聞き入れない「一般市民」が暴走し始めるとどうなるか・・・という一つの例なのですが、毎回毎回やはり生活に直結していてなおかつないと困るモノに一気に集中されるものであります。
「誰かが言っていたから」というのは・・・都市伝説的な妖怪、とかそういうのならまだしも。いや・・・ある意味これは妖怪なのかも知れません・・・。

この妖怪を消滅させるのはカンタンなことであります。・・・そんな不安、必要ないと思わせればいいのですがそれが実はなかなか難しい。トイレットペーパーの在庫がそれなりに残っている現在でもまだ、買いだめに走る人たちはたくさんいます。
最もカンタンなのは・・・時間かも知れません。この狂騒的なコロナ禍もいつかは収まります。その時に気付くのです。「このトイレットペーパーの山、どうしよう」と。・・・そうなったらその時はまた別の「ナニかが足りない!」に陥っているかも知れんのですが・・・。
こういうのはヒトのサガ、と言うのはカンタンなのですが・・・しかしそれで致命的なダメージを受けている人たちもいる、という事実も忘れてはいけません。「この山、どうしよう・・・」とかそういうレベルではなく、実際に決定的に困ることになっている人たちが、あなたたちの思慮の外には現実に存在しているのです・・・。

02:49 AM | 固定リンク