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11/26/2019

その果てはナシ

血液一滴でがん13種99%検出可能、東芝が2020年から実証実験(Yahoo!:KYODO)。前にここでも触れた「線虫によるがん検出」と並ぶ画期的ながん検出技術の開発であります。来年にも実証実験、ということはかなりのところまで開発が進んでいる、ということになりますか。
将来的にはがん検出が健康診断と同時に、カンタンに・・・というところまで行って欲しいところであります。

現行のがん検診というのは基本的に単一のがん専門であります。ナントカがんがあるかどうか調べるためにコレを、こっちのカントカがんのためにはコレを、というようにそれぞれに対応した検診をする必要があります。
そのため受ける側としては・・・かなりの手間であります。当然、費用もそれぞれにかかりますし。
さらには検診そのものがかなり負担になることも多々、であります。そのためなんとなーく敬遠されてしまって(見つかったらイヤだな、という心理的負担も大きいですし)そのため手おくれに・・・ということも。

がん、というのは基本的には細胞の異常による身体の不調であります。元々は自分自身の一部だった存在が通常とは違う挙動を始めてやがては・・・という病気であります。そのため、検出もかなり困難でありました。これが体の外から来た異物質ならまだ検出の難易度も下がってくるのですが。
昔は身体に目立った異常が出てきてから、つまりは症状が現れてから対処・・・だったのですが、大抵のがんはそうなると手おくれのことも多いのです・・・。
そのため初期段階での検出が重要となります。最近は技術も格段に進歩してきて昔ほどの「致死の病」ではなくなってきている観もありますが・・・それでもなかなかに難しいところであります。何しろ病原体的なものがないので天然痘のように「完全に駆逐」が不可能なのです・・・。

カンタンに、そして効果的に検出を・・・というのが今のがん治療の方向性であります。そのためには「これで完全にOK」ということはあり得ない、果てのない道なのであります。

12:58 AM | 固定リンク