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02/02/2019
あまり後味はよくない
奄美大島マングース「根絶間近」(Yahoo!:奄美の南海日日新聞) 奄美大島には1979年に30頭が放たれたそうですが、その後勢力を拡大。全盛期には1万頭もいたのではないか、とされていますが・・・昨年末、つまりは2018年12月末の時点では1頭が確認されたのみ、ということになりました。
マングースはイタチに近い、される仲間ですが(実際の分類はイタチではない)なぜ導入されたか・・・と言えばハブを捕るとされていたからであります。インドではコブラの天敵、ということになっているとかいないとか。
・・・しかし実際には毒ヘビよりももっと捕りやすい小動物を盛んに捕食してしまうことになり・・・「離島」という特殊な環境で今まで生き残ってきていた貴重な固有種が数を減らすことになってしまいました・・・。
元来は生息していない生物なわけで。それを人間が持ち込み、そして駆除する・・・という痛ましい経過になってしまっています。
これにはいくつかの解釈があり「定着してしまったのならその成り行きに任せるべき」という論も存在します。しかしこの現状のまま放置して多様性に重篤な影響が出るのなら・・・というのが今回の「根絶」の基本論であります。一度多様性を失ってしまえば回復までに相当の時間を必要とします。
場合によってはヒトという種が存続している間はまず無理だろう、というくらいに。
この議論には「正解」がないのかも知れません。・・・どうやっても皆がハッピーになるような方法、というのは存在しないからであります。
ご存知の通り奄美だけではなく沖縄にも生息しています。こちらはまだここまでの効果は上がっていませんが、それでも根強い根絶活動が続いています。いずれ根絶、となるのかそれとも・・・? まだまだ分からなかったりします。
・・・今後、こういった悲しい例が出ないように、というのは誰しもが思うことなのですが・・・しかし実は今でもこういった「移入生物問題」というのは新規にもいくつか起きてしまっていたりするのです・・・。
02:19 AM | 固定リンク