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02/14/2019
色々広がる
海に行かずに人工の水で育ったベニザケ、出荷へ・・・岡山理大が養殖(Yahoo!:KSB瀬戸内海放送)。ベニザケとはヒメマスの降海型、つまり海へ降った個体、ということになります。
サケの仲間というのはちょっと面白い?習性があって「川に残る」連中と「海に降る」連中と分かれることがあります。同じ川で同じように育っていても一部は海へ、しかし一部は川で・・・と。もちろん全部のサケの類がそうなるわけではなく。主に海に降るものもいれば主に川に残るものも、もちろん様々であります。
ヒメマスは基本的に川に残るのですが、海に降ることもあり・・・それがベニザケと呼ばれています。
この二つは何が違うかと言うとまずサイズが違ってきます。・・・海へ降ったものの方がはるかに大きくなります。そして一部に例外はありますが・・・一度海へ降って産卵のために川へ戻ってくると、そこで一生を終えます(産卵は生涯に一度だけ)。が、川に残ると小型のままですが産卵後も生き残ってまた繁殖できる、という・・・。
恐らくは遠い未来には別種になってしまうのかも知れませんが。今現在では「習性」の範囲内に収まっています。こうすることで様々な状況に対応して子孫を残しやすくなります。
今回は「好適環境水」という特殊な水を使っての繁殖であります。これはヒトが調整した水で、淡水でも海水でもないのだけれど双方への親和性が高い、と言うか・・・淡水魚と海水魚を同居させることのできる水、としても知られています(上半分と下半分で塩分濃度が違うから同居可能、という某湖とは違う方式)。
これを使っての養殖、ということなんですが・・・実際にできるようになるとまた話が変わってくるだろうなあ、とは思うのですが・・・。
・・・いや、結構保守的?な空気もまだまだある業界ですし(最近はそうでもなさそうな気もするんですが)これで軌道に乗って色々と広げていってもらったら・・・とは思うのですが、技術的にはいけても流通面はどうなっていくんだろう、とその辺の方が心配になっていたりして・・・。
02:37 AM | 固定リンク