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01/25/2019
すっげえビミョー
あー・・・ホントにやっちまった・・・。
トキ「野生絶滅」見直し・・・21年ぶり、環境省見直し(Yahoo!:JIJI)。ご存知のようにトキ(Nipponia nippon)という鳥は日本では2003年に最後の野生採取個体「キン」が他界したことで絶滅してしまいました。
その理由は様々あるのですが、かつては日本のどこでも見られた鳥でありました。
その後別の生息地である中国からの個体から育成・放鳥をすることで一応の「野生復帰」を果たしているわけですが・・・。
→トキ(Wikipedia)
実際「種」としての「トキ」は日本での「野生絶滅」から復帰した、と言えないこともありません。「種」としての違いをどう、と言うにはあまりにも小さなものであり(遺伝子系統からもそれほどの差はないそうで)「種」よりやや離れた「亜種」というほどもないレベルであります。
が・・・それ言っちゃったらどうにでもなると言うか何と言うか・・・。
「個体差」というものがあります。これは例えば隣の山田君と向かいの鈴木君は顔が違うし性格も違う。だけど二人ともヒトだ・・・というそういうレベルでの「差」であります。トキに関しても日本産でも中国産でもその程度の「差」しかない、というのが恐らくは環境省の見解なのでしょうけど・・・。
・・・なんだかなあ・・・。
今ひとつ釈然としないのはトキ、というのは日本では非常にシンボル的な、あれだけいたのに絶滅してしまった「幻の鳥」といった印象を持たれている、というのもあるかと。その絶滅の原因については本当に色々言われていますが(環境の変化のせい、とだけは言い切れない)まだまだそのはっきりとした原因は分かってなかったりします。
その辺のケアや追及もまだまだなのに放鳥を繰り返しただけで「絶滅から復帰した!」と喜ばれてもなあ・・・と。
もちろん現場や現場以外の場でもたくさんの人たちの血のにじむような努力や知恵によって放鳥にまでこぎつけた、この成果に対しては脱帽しかありません。が・・・やっぱりなんだかなあ、と。
せめて但し書き程度でも「絶滅危惧IA類(ただし野生種は絶滅)」とか加えてくれないかなあ・・・とか個人的には思うのですが。遺伝子系統だけでは計り知れない事柄や、と名が知れているが故にたくさんの人たちが抱く様々な思いに対しても・・・配慮と言うか何と言うか・・・。
正直フクザツな思いでいっぱいであります。そりゃあ・・・復帰そのものは喜ばしいんでしょうけど・・・???
02:02 AM | 固定リンク