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12/31/2018
それは見直しではなく
新造・・・? ねつ造とまでは言いませんが。
環境省、トキの「野生絶滅」指定見直しを検討(Yahoo!:KYODO)。トキと言えば日本産のトキはすでに「絶滅」していますが、現在中国産ペアから殖やして放鳥してきた個体が野生下で生息しています。
どちらも「トキ」であります。学名上も同じ。
同じ、なんですが・・・全然違う地域で育った個体、というのはどこかに「差異」があるものであります。外見上、人間が観察する限りでは「全く同じ」でも遺伝情報などには多少の違いが出るものであります。
・・・言い方を変えれば「全く同種」=「全く同じ個体」というわけではなく。「同種」というのはあくまでもそのグループを分類したものであり・・・「同一個体」ではない、ということであります。
これは我々「ヒト」も同様であります。世界中に「ヒト」はいますが全て同じ「ヒト」ではありません。
「全部同じヒトなんだから同じように扱おう」
ということになったらどんな事態になるか・・・・
これは「個体」の話ですが、これを「個体群」にやや拡大したのがトキの話であります。トキは渡りなどはせず、他の個体群との接触程度はかなり低いと思われます。しかも日本と中国というかなりの距離がある場所であります。・・・とすると遺伝的に「差異」が現れていない、とも言い切れません。それでも「同種」なのには間違いない。でもそれはあくまでも「トキ」というくくりの中の話であって、「日本産トキ」ではない、という見方ができる・・・ということなんですが・・・。
この辺、ちょっと説明しにくいというのが正直なとこであります。・・・「どっちも一緒じゃん」というのが世間一般的な感覚なんじゃないのかな、と。
例えば絶滅が危惧されている「ニホンメダカ」ですが・・・コレ、ペットショップで安価に大量に売られています。しかしこれは絶滅が危惧されている「ニホンメダカ」ではなく大量に養殖できる「ニホンメダカ」であって、どっちにもたしかに違いは見受けられないようなものなのだけど、実際には違うところがあって、その辺からの「絶滅危惧」なんだけど・・・と説明はなされているのに川に買って来たメダカ放す人が後を絶ちません(しかも当人は善意からだったりする・・・)。
その点から、最も残念?なのは環境省もそういう感覚なのか・・・と。これが別の省庁ならまだしも。環境省が言い出すかー・・・と。
まだ検討中なので、例えば「野生では絶滅したけど移入して復活」枠新設するとかそういう風になっていけば、まだ・・・と。よく考えてみたらトキはいまだに「野生絶滅」なわけで。野生どころか日本産は全て絶滅しているのですからその上の「絶滅」カテゴリになるべきなのでは・・・とか、そういうことも思うのですが。
01:20 AM | 固定リンク