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01/22/2018
ナマズだけど
切り身になって調理されてしまえば・・・?
「冷凍ナマズ」輸入急増、スケトウダラやサケの不漁が背景に(Yahoo!:読売)。以前この「あれこれ」でも触れたことありますが・・・ベトナムなどで養殖されている「バサ」「パンガシウス」であります。
・・・たしかあの時はウナギの代替品扱い、的な話でしたが。
しかし実際にはナマズはナマズであり、何の代替品でもありません。白身の美味しい魚ということならそれはそれで美味に食す方法がきちんとあるはずであります。
野生個体は激減しているのですが、日本に来るバサは完全養殖個体とされています。
「完全養殖」とは卵から幼魚→成魚と育て・・・その成魚からまた卵を得て幼魚とする、そのサイクルを維持できる技術であります。有名なとこでは「近大マグロ」とか。ニホンウナギの危機はこの完全養殖があまりうまくいっていないことも一因になってます。
「養殖ウナギ」とはシラスウナギ、つまり稚魚を河口などで獲ってきて養鰻場で育てたウナギがほとんど、ということになります。ウナギの完全養殖は全く不可能、ということではないのですが・・・卵から孵るふ化率もかなり低く、さらに生まれたての稚魚に与えるエサもかなり高価、ということで実用化はまだまだ無理というのが現状であります。
・・・まあ、完全養殖だからそれでオッケー、という考え方もどうか、とは思いますが・・・一つの「指針」ではあります。
そしてこの「バサ」ですが・・・変なイメージがつかなきゃいいんだが・・・とやや心配もあります。日本人は水産物大好きですが、それがかえってミョーなプライドと言うか、ヘンなこだわりを持ってしまうことが多々あります。
養殖個体を嫌う向き、とか。実際には最近の養殖技術は非常に進歩していて「日本人好み」の生育をするようにもなってきています。あるいは・・・冷凍魚嫌いとか。これも技術の進歩は大変に素晴らしいもので、適切に処理すれば何の問題もなく季節の味をいつでも楽しめるようになっています。
・・・実はこの「冷凍魚嫌い」は終戦直後にアメリカから入って来た冷凍魚が、当時の技術ではまだまだうまく解凍できず、めちゃくちゃ臭いものだったことが現代にまで尾を引いている・・・という説もあったりします。
イメージ、というのは一度ついてしまうとなかなか拭えないものであります。そういうのがなければ美味い白身魚を安く食べられる、ということで定着していくんでは・・・と思っているのですが。
02:04 AM | 固定リンク