06/21/2017
ネコはどこからどこへ
有力な従来説では「紀元前数千年前の古代エジプトで飼い慣らされた」説と「それよりさらに数千年前に地中海にも存在していた」説が二つ、あったのですが。
ネコ家畜化、新石器時代に拡大か(Yahoo!:JIJI・AFP)・・・つまり「農耕民が欧州へリビアヤマネコを持ち込む」そして「後にリビアヤマネコのエジプト変種が欧州へ」ということになったのではないか、ということであります。
ただ。いずれにしても原種は「リビアヤマネコ」で・・・いわゆる「ネコ」的な動物、というのは中東からアフリカなどで多数存在していますがなんでコレがイエネコになったのか、というところまでは分かってなかったりします。・・・この辺イヌとも共通してますが・・・牛や羊といった「そのものを食べる」ための家畜ではなく守衛などの目的での「家畜」というのはなかなか由来が分からないような・・・いや、牛や羊や馬だってそんなもんですか。長く人類と付き合って来た動物なのに(だからこそ?)細かいところは伝わってきていない、ということなのかも知れません。
ネコは元来は「守衛」が主、とされています。ヒトが農耕を始めると作物を「貯蔵」していく必要が出てきます。が、そうなるとそれを荒らすネズミなども増える。さらに定住が一般的となっていくとそういった「守衛」的な役割はどんどん重要になっていきます。
イヌも、そういった目的に適していました。イヌは基本的に群れで生きる動物ですから、飼い主に従順で、そういった役割もこなしやすい。しかしネコは・・・原種リビアヤマネコの孤独を好む性質は現在のネコにも色濃く受け継がれています。
「キツネを飼い慣らす」という実験がありました。野生のキツネを何代も何代も累系飼育していく。・・・すると「イヌ化」が始まった、という実験結果があります。キツネは群れを作りませんが飼い主に慣れるようになっていく。さらにヒトが「かわいい」と思う丸顔になっていく・・・というものでありました。
この実験だけで「じゃあネコも・・・」と断言するわけにはいきません。が・・・可能性としてはゼロではありません。飼う側にしても「かわいい」ものの方を選択していくでしょうし。孤独なリビアヤマネコの中でも社交性のある血統が生き残って現代のネコにも続いている・・・?
数千年程度の話であります。そんなに大きな変化はないだろう・・・というのが一般的なんですが。それでも「適応」していった結果が現在のイエネコ、ということは言えるわけであります。
・・・ということは今から数千年後、ネコは・・・イヌは? どうなっていくのだろう・・・? 今の「流れ」をそのまま継承していくのかそれとも・・・?
01:31 AM | 固定リンク