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09/19/2016
「君の名は。」雑感(ネタバレ注意)
*以下の記述は多分に映画のネタバレを含みます。ご注意ください*
二回、観てしまいました・・・結局。
「とてつもなく綺麗で純粋な水をたらふく飲んだ、と思ったら何かの成分がちょっとだけ舌とか喉とかに残ってて気になる」伏線回収とか素敵に素晴らしいのだけど・・・やや消化不良?
と、9/12に一回目を観た直後のツイートで・・・その後に「もう一回観ようかな」というのもあったんですが、今日観てきました。・・・どうしても気になって仕方ない部分があったもので。
新海監督の作品は「秒速5セントメートル」で・・・ちょっとトラウマ?っぽくなって以来、結構な苦手意識があったりしました。すれ違いドラマというのも悪くはないんですが(吉川版「宮本武蔵」とか)あそこまで徹底的にやられるとなあ・・・と。
今回はきちっと?再会したのでその辺は安心できた、というのが二回観た率直な理由だったりします。
気になったのは・・・「組紐」「時間軸のズレ」「入れ替わりのシステム」「忘れるメカニズム」でした。「組紐」は瀧が腕に巻いていたキーアイテムですが、アレ、最初からしてたっけ・・・? というのが気になったもので(もちろん最初から巻いてました)。そして・・・「時間軸のズレ」
三年前、ということで二人の生活のどこかに「違い」があるかも、と思ったのです。・・・どこかにカレンダーでもあれば、と思ったのですがさすがにそういうのはなく。あるのは・・・「曜日の違い」でしょうか。スマホの曜日は明らかに違っていますし、入れ替わった瀧が四葉に「なんで制服着とん?」と言われるシーンがあり、その時は休日だと思ってなかったふしがあります。
そして。最大に気になっていたのが「入れ替わり」「忘れる」なんですが。コレ、どうも作中には明確な説明はありません。つまり「なんで二人が入れ替わったのか」「なんで忘れていくのか」というのは・・・まあ、ご自由に考えてください、ということかと。
ありきたりなとこだと「宮水の妄言」で、ナニカそういう不思議な力が・・・ということなのか、あるいは彗星が影響しているのか・・・? しかも時間軸のズレまで・・・となるとやはり最後の方の「この日の為にそうなっていたんじゃ?」という瀧のセリフが明確ではないけど直截的な答え、なのかも知れません。
「忘れていく」というのも・・・組紐絡みで流されていく時間、とかそういうとこ・・・なんだろうか、とそういう予想?はできますが、さて。
恐らくティアマト彗星(しかしなんつー名前だ・・・多頭のドラゴン?)は1200年周期であの辺りに破片ぶち撒いていたと思われます。一回目が湖で二回目がご神体、そして三回目が今回。・・・確率的にはそれこそ天文学的な数字になるんですが三度もほぼ同じ場所に、というのは。・・・その辺も↑何か関係している・・・のかも知れません。
・・・そして。なーんかミョーに引っかかった部分が。一つは「200年前の繭五郎の大火で全部焼けて古文書も何もなくなった」≒「彗星に関する危機周知もなくなった」というくだりで。いや、ちょっとした口伝くらいでも残らないんだろうか、と。三陸の津波でも昔話にはいくつかそういうものが残っています。地域コミュニティがかなり限定的で人数も少ないからそういう残り方はしなかった、ということか・・・あるいは時間が経ち過ぎて繭五郎がトドメ刺した、ということか・・・?
そして奥寺先輩。・・・「三葉が生きている」ということになった時、実は自分「あ、奥寺先輩が三葉なんか」とか勝手に思っちゃったんですが。苗字は何らかの事情で変わって(養女とか)三歳上で・・・いやしかしもうちっと年齢差あるか・・・でも女性の見た目って結構変わるもんですし。でもそうなると冒頭の意味がなくなってしまうか・・・ということでさすがにそれはないな、と後で納得したものでしたが。
あとこれはどーでもいいことなんですが・・・ご神体に至る山道でのスズメの大群、とか。季節的に群れ作るけどあんなとこにあんなにいるもんなのか・・・でも飛騨地方のスズメのことは知らないのであり得るか・・・とか。トンビっぽく飛んでるけどあの鳥は鳶じゃないよなあ・・・とか。
ともあれいい映画ではありました。さすがに二回ということで綺麗な水でお腹いっぱいで、三回目は・・・現状ではこれで大満足であります。
しかしこうなると次回作は相当に期待されるんだろうなあ、と。このままこの路線で行くのかそれとも回帰するのかあるいは新機軸を・・・? さてさて?
12:35 PM | 固定リンク