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08/13/2016

長寿とは

約400歳のサメが見つかる・・・脊椎動物では最も長寿(Yahoo!:ナショナルジオグラフィック日本版)。今回の調査で見つかったのは300歳前後、とのことで(それでも相当に長寿ですが)記録上6m超のものもいて・・・これくらいあると400歳は超えるだろう、とのことであります。
これまで確認されている中で最も「長寿」はホッキョククジラの211歳、無脊椎動物ではアイスランドガイの507歳。両方とも放射性同位元素による調査・・・アイスランドガイは貝殻の年輪も加味・・・しての結果だそうで。しかしサメなどの軟骨魚類はそういう調査に適した部位がなかなかないんだそうで、それが今回の調査は眼球の水晶体を使うことで可能になった・・・とのことであります。
余談ですが、ニシオンデンザメは目に寄生虫がいてほとんど見えてない個体もいるんだとか。大きさが大きさなのですが動きが非常に鈍く「世界一のろい魚」とも。この辺は北極海という極限の水域にいるからかも知れんのですが・・・捕まえても暴れることはほとんどない、という辺りから絶滅を危惧する声も上がっています。

成熟するまでも100年以上・・・。
たしかに「長寿」なんですがそれが生存戦略の一つなのか、と言えばどうなんだろう、と。生き物というのは基本「変化」していく存在なんですが同じ個体ではなかなか変化しにくかったりします。そこで「次代」に新たな要素を加えて期待する・・・という戦法をとってます。
例えば一日の内でも余裕で数代が世代交代してしまうウィルスとか。インフルエンザのワクチンてのは効いたり効かなかったりしますがこれは世代交代による「変化」によって効く・効かないの差が出て来てしまうからであります。

あまりに短い世代交代、というのもあまりにせわしないもんですが。でも↑ニシオンデンザメのように100年単位での交代、となると・・・変化や適応に問題出たりしないんだろうか、と。
今と100年前、さらには200年前と環境と言うのはかなり違ってきています。そういうとこも含めて「変化」していかないといけないのですが・・・これだけ長寿だとほいほい変わるわけにもいかず。対応する能力に「遅れ」も出て来てしまいます・・・。
さらに北極海ということで調査も進んでいません。胃の内容物から動物性のエサを食べている、ということは分かっています。・・・アザラシを襲う、という話なんですが・・・「世界一のろい魚」がどうやってあのすばしこい動物を捕らえるのか。寝てる時を襲うのか・・・それとも実は死んだのだけ食べてるのか。それすらもはっきりしていません。
・・・まあ、こういうのは海の動物全般にも言えることなんですが・・・人間の知ってることなんてほんのわずかなもんで、これからそれを明らかにしていくには・・・やはり時間と努力とお金が必要になるでしょうし、なかなか難しいところだったりします。

01:59 AM | 固定リンク