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05/17/2016

隼匠?

観光客を空から守るフランス・カンヌのハヤブサ部隊(AFPBNews)。カモメなどがホテルの客の食事などを失敬することがあって、それに対して猛禽類である「ハヤブサ」を扱う人たちを配置した、という話なのですが。
タカを扱う「鷹匠」は世界各地で、日本でも知られていますが・・・なるほどハヤブサを扱う「隼匠」というのがフランスにはあるのか・・・と思ったんですが・・・。

いや・・・↑動画・・・これ・・・タカじゃないですか・・・。
ハリスホークかなあ、そこまで詳しくは分かりませんが。飼育したり色々仕込んだりする「タカ」という中では比較的メジャーな種類で、日本でも購入・飼育することができます。もちろん鷹匠でもなくても。
でも・・・これは「ハヤブサ」ではない・・・。

「タカ」と「ハヤブサ」は明確に違いがあります。大きさもそうですが、翼に先端に違いがあります。
先端が、ピン、尖っていればハヤブサで、ばらけていればタカで・・・これは結構カンタンに分かります。ついでに述べると狩りの仕方も大分違っていて、ハヤブサは「飛んでる鳥専門」で・・・獲物の鳥を「蹴り飛ばして」捕まえます。そのためには自身も相応のスピードが必要になります。そのための「尖った羽」とも言われてますが・・・実際、相当のスピードで飛び回ることができます。
対してタカは基本的に「地上の獲物専門」であります。
ただ・・・「たか」と一言にくくるのはかなり難しい話で。「軽自動車」というくくりの中でも様々な種別があるのと同様にその生態は様々であります。「小型の猛禽類」が「鷹」ということなら「隼」もタカの仲間に入ってしまうくらい、なんですが(なお「大型の猛禽類」は「鷲」ということになってます)・・・実際にはその縛りは曖昧なもんだったりします。この辺は「クジラ」と「イルカ」、「オウム」と「インコ」といった種別の難しい連中と同様だったりします。

それでも↑動画の「ハヤブサ」はなあ、と思ってフランス語で「タカ」は何と言うのか、と検索してみたら「faucon」で・・・↑動画の鳥扱ってた人たちの背中には「fauconnerie」という文字が。その「fauconnerie」はまんま「鷹匠」という意味なんだそうですが英語の「falcon」はハヤブサの意であります(タカは「hawk」)。
・・・一種の誤訳的な何か、というものなのかも知れません。まあ・・・もちろんアレはまごうことなきハヤブサで、あの人たちは世界的にも珍しい「隼匠」だ、ということなのかも知れんのですけども?

02:57 AM | 固定リンク