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04/08/2016

決定打にはなり得ない

LINEいじめの単語を監視するシステム、千葉県柏市が試験導入(Yahoo!:TBS)。中学校の入学式でモニターを募集した、ということなんですが・・・子供がLINEでそういう単語を発すると親として登録されたメアドに「こういった単語が使われました」と報告が入る、というシステムのようであります。
設定された単語は2万ほど。多分順次見直しが入っていくと思われますが。
悪口そのものではなく一部の隠語にも対応済。ただ、当たり前ですが「隠語」なんでフツーの意味で使っていても報告される、ということであります。その辺は100%判定は不可能なんで・・・もしやろうとすると前後の文脈から普段の内容から何から全部把握しておかないといけなくなるわけで。そんな高度なシステムまではまだ無理な話ではあります。・・・もちろん将来的にそういったシステムが一般的にならない、とは言い切れないわけですが。

・・・でもこういう話は別にLINE、さらにはネットに限った話じゃなかったわけで。
面と向かっての悪口は言えないから陰でこそこそ「影沙汰」なんてのは恐らく人類が言葉を操れるようになった頃からあったと思われます。ニンゲンてのは一人では生きていけない社会性のある動物で、自分以外の「誰か」が必ず身近にいることになります。その「誰か」に対して色々思う、というのはどんな人間にでもあることであります。
その手段が違ってきてるだけ、という言い方もできます。ではどうやって防ぐのか・・・となるとその辺もやはり「人間関係で悩んでいる」に対するのと同じ、ということになると思うのですが。

LINEやったらネットやったらイジメに遭う、というものではないわけで。そこへそれっぽい「芽」を見つけて摘んでいく、というのは例えば悪書追放とか「みんなで仲良くしましょう」とうわべだけでも取り繕う授業とか、そういうのと根っこは同じわけです。根本的には何も変わらない。
悪口そのものを規制しても、別の悪口が生まれるだけです。
本当にイジメをなくしたいのなら人間全部を聖人にするしかないわけです。・・・それが無理ならイジメに対処できるナニカをもたらせばいい、・・・相談相手を作る、仲間を作る・・・イジメ返す? 色々あります。
そういう方法を考えている団体なんかもたくさんあるかと。全部一律「ダメ」にしてしまう前に、もうちょっとなんか・・・とか思うのですが・・・?

01:35 AM | 固定リンク