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10/01/2015
娯楽用ではなく
・・・そもそもは娯楽用だったようですが。見世物に使われていたとか。
「笑気ガス」を厚生労働省が規制へ(Yahoo!:TBS)。むしろまだ規制してなかったのか(販売には許可が必要ですが)・・・という観もあります。
何せ「笑気ガス」と言えば近代的な麻酔のはしり、みたいなもんだったりするからであります。医学、と言うか医術の進歩は100年も過ぎれば比べ物にならないくらいになってしまうもので。でも100年前と200年前を比べてもやはり進歩の度合いは激しいものだったりします。
→笑気麻酔(Wikipedia)
そもそもの「麻酔」というのは紀元前から記録としては残っているとか。例えば日本でも華岡青洲の例などもありますが・・・実際にはかなり難しいものでありました。その後西洋医学はさらに進みましたが「病巣を取れば回復する」ということは分かっていても即「手術」というわけにはいきませんでした。
・・・実際、江戸後期に西洋医学は日本にも入ってきましたが・・・「手術=麻酔なし」なので万人に行うわけにもいかず。さらに術後の経過も今より相当に悪かったと思われます。
しかし1844年にアメリカの歯科医師ホーレス・ウェルズが友人相手に親知らずの抜歯を、笑気ガスを用いて成功。痛みゼロ、とまではいきませんが緩和はできたのでは、と(ただし翌年マサチューセッツ病院で行った実験は失敗)。ある意味これは大きな前進であります。これを使えば外科手術などにも応用できる・・・!
が、しかしそうカンタンには行かないもので。いくつか欠点(単独で完全に『麻酔』できない、術後の不快症状など)があるため現在はほとんど使われていないとのことであります。
そんな笑気ガスが今、ちょっと違った方向に使われています。・・・名前の通り吸うと顔が笑ったようになるためドラッグ代わりとして。実は他にも用途があるのですが(健全な方向のもの)それではなく、ちょっと違った方向であります。
・・・なんか過去の英雄が落ちぶれていくような、そんな気になったりします。ただ・・・販売に許可がいるのに「規制」というのもなあ、と。たしかにネット販売なら許可も何もあったもんではありませんけど・・・。
02:08 AM | 固定リンク