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09/05/2015
熱帯性嵐
太平洋にカテゴリー4(「非常に強い」とほぼ同等)のハリケーン3つが存在(Yahoo!:ナショナルジオグラフィック日本版)。「カテゴリー4」「非常に強い」というのは台風もしくはハリケーンの「風速」の話であります。それだけ速い風が吹く、ということで台風もしくはハリケーンの強さの基準の一つになっています。
今回の三つは「イグナシオ(Ignacio)」「ヒメナ(Jimena)」「キロ(Kilo)」で、この「キロ」が日付変更線を越えたので日本では「台風17号」と呼ばれるようになってます。・・・もしかしたら今後日本に影響がある、かも知れません。
なお、この17号より前に「台風11号」というのがあってこれらは「越境台風」と呼ばれます。実は日本の気象庁はこう言うと何ですが・・・日付変更線より東の「激しい熱帯性低気圧」には着目しません。それらはただのハリケーン扱いなんですが・・・日付変更線を越えると台風として認識するようになります。「キロ(17号)」と「ハロラ(Halola:11号)」の二つが同年に、というのも珍しかったりします。
・・・今回ちょっと注目したのは通称「台風名」であります。今回の三つ「イグナオシオ」「ヒメナ」「キロ」となってますが・・・「イグナシオ」「ヒメナ」は「太平洋北東部」に発生したハリケーン名なんですが「キロ」はハワイはホノルルに本拠地を置く中部太平洋ハリケーンセンターの定める「太平洋北中部」のハリケーン名、ということになってます。
ついでに。大西洋は大西洋でまた別の名前があったりします。
→Tropical Cyclone Names(National Hurricane Center:NOAA:英語)
人名なんですが過去に「白人の名前が多すぎる」とかそういう指摘があったせいかヒスパニック系も増えています。今回の「Ignasio」「Jimena」もそういう系統です(Jiを「ジ」ではなく「ヒ」と読む辺り)。太平洋北西部も人名ですがこれはハワイの伝統的な名前なんだそうであります。
そして日付変更線を越えると日本の気象庁が台風と認定。「アジア名」をつけます。・・・こちらは太平洋に面する各国(アメリカ含む)が提案してきた名前で、人名以外も多数。ちなみに日本は星座名由来。
→台風の番号の付け方と命名の方法(気象庁)
これはアジア全般で使うようになってるらしいのですが、日本の天気予報ではまず報道されなかったりします(理由は・・・???)。これとは別にフィリピンも近づく台風に独自に名前をつけています。
ただ・・・この「名づけ方」にも序列?みたいなもんがあるようで。今回の「キロ」や「ハロラ」のようにこっちへ来た場合はアジア名が付かず、中部太平洋ハリケーンセンターの名前をそのまま使うことになりますが・・・大西洋で発生したハリケーンが太平洋に「越境」すると太平洋北東部用の名前を新たにもらう、ということになります(太平洋→大西洋の場合も大西洋の名前に変更されますが)。
フィリピン名はアジア名と併用されるようですが。しかしいずれの場合もあらかじめ名前のリストがあって、その順番通りに名前を付けていく・・・ということになってます。
・・・もっとも、大西洋と太平洋北東部の名前リストは毎年必ず「A」から始まりますが・・・太平洋北中部では前年の続きから。アジア名も続きから始まります。そのため結構バラバラ?な印象もあります。
なお。アルファベットは数に限りがあります。大西洋ではQ・U・X・Y・Z、太平洋北東部ではQ・Uがアタマにつく名前を除外するので大西洋は21個、太平洋北東部は24個の名前しかない、ということになります。・・・じゃあそれ以上の数が来たらどうするのか?
今度はギリシャ文字を使うとのことで・・・アルファ、ベータとなっていきます。それ以上になるとまだ決まってないとのことですが・・・大西洋で21+24=45、太平洋北東部で24+24=48もあれば、まあ、大丈夫だろう、と・・・。
・・・ところが2005年の大西洋。12/31の大晦日に27番目となる「ゼータ(Zeta)」が発生。それでも今後45番目の「オメガ(Omega)」までは・・・と思われますが・・・いや、まさか、ねえ・・・?
02:03 AM | 固定リンク