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05/16/2015
重い一秒
今年7/1に「うるう秒」、18年ぶりの平日実施(Yahoo!:Impress Watch)。7/1の8:59と9:00の間に余分な「1秒」を挿入して調整する、ということであります。平素ならあり得ない「午前8時59分60秒」が存在することになります。
通常に生活する分にはさほど影響なさそうなんですが。
非常に精密な機器とかネットワークとか。「1秒」の存在が重たい場所では影響が出る可能性がある、ということであります。そうなると意外なところに思いもかけない影響が出てくる・・・かも知れません。
そもそも「閏(うるう)」というのは今の太陽暦ではなく太陰暦を使っていた頃。太陰暦は月の満ち欠けを基本とします。月はほぼ30日で満ち欠けを繰り返しますが・・・これを一年、とすると若干の「ズレ」が生じます。そこでひと月をもう一回実施して調整する場合がありました。「閏何月」という風に表記されていて、何月を繰り返すか、というのを決めるのも非常に重要な仕事でありました。
何しろ今のように数年、いや数百年数千年先まで暦が決まっているわけではなく。計算と調整によって月々を決めていた頃であります。江戸幕府にもこの役職があって、「天文方」とか呼ばれてました。あの伊能忠敬が師事した年下の高橋至時(たかはしよしとき)はこの役職だったりします。
今でも「2/29」のある「うるう年」もありますが・・・「うるう秒」となると。
廃止や存続を求めて議論が続いている、というのも分からんでもない話であります。きっちり決めないといけない場合もあるわけですし。・・・ただ、まあ、普通に生活している分にはホントあまり関係なかったりするんで・・・実際、念のために周知を徹底した方がいいのですが、周知しても・・・「?」となるケースが多いような気もします。
02:42 AM | 固定リンク