04/09/2015
復活のブロントサウルス
まだ確定ではありませんが。
「ブロントサウルス」が帰ってくる? 別種だとする最新の研究結果(ITmedia ニュース)。分かりにくい方には分かりにくいと思われますが・・・昔々に「ブロントサウルス」という恐竜の名前があったんですが、今は「アパトサウスル」になっていいます。が、それぞれ違う種の恐竜ではないか・・・ということになってきてる、ということであります。
自分らがガキの頃恐竜図鑑とかそういった番組なんかには必ず登場していた「ブロントサウルス」であります。でっかくて首と尾の長い草食恐竜。「草食」か「肉食」か、というのはやはり好みが分かれるものであります。当時も「どっちがカッコいい」「こっちの方が強そうだ」「いや、こっちが好き」など古生物好きなガキは色々言い合ってたもんであります(自分はミョーなのが好きで、例えば古代亀アーケロンとか小型のオルニトレステスとか・・・これも当時と今ではかなり設定?の変わった連中だったりします)。
体がデカすぎて陸上じゃ活動できないだろう、ということで浮力を求めて水中で生活していた、とかされてました。でも、同じような「ブラキオサウルス」は頭のてっぺんに鼻の穴があるのにこいつにはそういうのがないのはなんでだろう? とかそういう話もありましたが・・・。
現在の研究ではこういうデカくて首と尾っぽの長い連中も陸上に住んでいた、ということになってます。デカいということだから体も重かったんだろう・・・ということなんですが、これを軽くする機能があった、ということでの変更であります。ただ・・・ブラキオサウルスの「頭のてっぺんの鼻の穴」はやはり存在していたらしく、なんでこんなもんがあるのか今でも謎らしいですが。
しかし「ブロントサウルス」の名前は消えてしまいました。これは「同じ種に名前付けた場合、先に発表した方を優先するね」という分類上の取り決めからで・・・そうしないと同じ種なのに別の名前、というのが乱立してしまう・・・先に見つかっていた「アパトサウルス」が「ブロントサウルス」と同じ種、ということになり消滅したわけです。
さらに。「ブロントサウルス」が発見された頃には化石は高く取引きされていました。今でもいますが「化石ハンター」的な者も多く、各地で採掘競争が激化。買い取り額は新種の化石の方が当然ですが高くなります。・・・そこで初期の「ブロントサウルス」の化石には「アパトサウルスの胴体」に「カマラサウルスの頭骨」が乗ったりとかそういうねつ造的なものもあり・・・その辺の事情もあって「ブロントサウルス」の名前が消えてしまったわけです。
ところが実は「アパトサウルス」と「ブロントサウルス」は実は違う種ではないか、という話が出てきたわけです・・・。
実は生物の分類というのは結構アバウト?なもので・・・そもそも自然界には存在しない「人間が勝手に付けた名前」で分けよう、という話ですし・・・前にあった名前が変わったり消えたり、というのはよくあることだったりします。複数の種が実は同じだった、とか・・・。
例えば「クロウミガメ」というウミガメがいるんですが。これが独立した種かそれとも「アオウミガメの亜種」かということでまだ決着ついてなかったりします。こういうケースは結構あったりします。モノによっては数年単位で学名変わったり消えたり逆に増えたり。
さらに化石の場合は証拠が少ないわけで。今生きている連中ならそのものを入手することは可能ですが、化石となってしまうと・・・そもそも「化石になる」というのはそれ自体が非常にまれなことだったりします。サンプル数が非常に少ない中で判断しないといけない。
だから今後もこういうことは起こるかも知れません。あの「ティラノサウルス」だってなんかの事情で名前が消えてしまう、ということがあるかも・・・?
01:24 PM | 固定リンク