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10/27/2014

もう戻れない

ビール類の課税、段階的に「是正」(@nifty:共同通信) 「是正」・・・今さら無理っぽいような気がするのですが。「ビール」「発泡酒」「第三のビール」とかっちり?ジャンル分けが決まっている現在、「税率のバランスを取る」ことでこのジャンルを撤廃できるか、と言うと・・・?
・・・でもまあ・・・「ビール」以外のジャンルができた頃も「こんなまがいもん売れるわけない」と言われてましたし。その辺は企業努力的なものでどうにかなる、のかも知れませんが。
今まで「ジャンルを固定化する」というプラス方向だった努力を「ジャンル撤廃」というある意味マイナス方向の努力、ということなわけで・・・ビール会社としてはどうなんだろう、と。

このジャンル固定、ビール会社側は「味など質の向上を目指した結果」としています。
ビールの主原料は麦で、カンタンに言えば麦汁を発酵させてホップで香りづけをします。しかし、この原材料で作ったアルコール類には税金がかかります。・・・アルコールというのは基本的にどれにでも税金がかかりますが、ビール類はまた税率が違います。原材料「麦芽」「水」「ホップ」のうち一定以上「麦芽」を使うと税金が高くなります。そのため安い税率でどうにかできないか、とこの「麦芽」の比率を減らしたものがカンタンに言えば「発泡酒」ということになります。ただしそうなると風味がどうしても足りなくなる(場合によっては発酵そのものも・・・)ので、その辺、改良に改良を重ねて現代に至っているわけです。
なお、「第三のビール」とは基本的に「麦芽」を使わない「ビール風アルコール飲料」であります。麦芽の比率によって税金の比率が変わるのならゼロにしていまえ、と(ちなみにこの「ビールに代わるビール飲料」研究というのは戦前からあったものだとか)。

・・・アルコール、つまり酒の歴史はそのまま税金との戦いの歴史、とも言えるのですが。その一つの解決策でもあったわけです「発泡酒」「第三のビール」・・・。

昔々はビールは高級品でありました。それが今のように庶民の酒となったのは一つにはこういった企業や研究者の努力も大きいわけであります。今でも高価な「プレミアムビール」も売れていますし、安価な「第三のビール」も売れている。
状況や経済状況によって飲み分けられる、というのは・・・非常に「便利」だと思うのですが。そりゃあ、皆高価な酒を飲みたいでしょう。でもいつもいつも、というわけにはいかない・・・。

だからっつって「ビールを安くして発泡酒を高くする」というのは・・・それこそちょっと違うような。すでにそういうスタイルが定着しているわけで。それを変える、となるとかなりの労力が必要なんですが(かつての発泡酒定着のように)そこまで考えての政治家発言なんでしょうか?

01:55 AM | 固定リンク