09/19/2014
独立ならず
スコットランド、イギリスからの独立を否決(Yahoo!:時事)。場合によっては連鎖的に「アラブの春」ならぬ「スコットランドの春」的なヨーロッパ内での独立が多数出てくるのでは・・・とか言われていましたが。
スコットランド、なぜ独立反対派が勝利したか(Yahoo!:THE PAGE)・・・投票者層や支持層の事情もあるようであります。
一方で今回はなんとかイギリスが食い止めた、ということのようでもあります。
個人的に気になっていたのが「なんでスコットランドの住民投票に許可出してしまったんだろう?」というとこであります。イギリスは一種の連合であり(正式名称『グレートブリテン及び北アイルランド連合王国:United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland』)・・・その中で首都ロンドンのあるイングランドがスコットランド・北アイルランド・ウェールズを、まあ、従えるような格好になっています。
しかし数百年の昔から各地方は独立の気運が高く。自治政府もあったりします。そんな中でスコットランドではイングランドとは距離を置きたいスコットランド国民党(Wikipedia)が議会の過半数を獲得、イギリス連合政府との交渉を重ね2014年までに「独立を問う国民投票を実施する」ことを確約した、と。
・・・押し切られたんかなあ、イギリス連合政府。
その結果が「否決」だったわけですが。そうなると黙ってないのが北アイルランド・ウェールズであります。キャメロン首相はイギリス全土での自治権拡大を約束(Yahoo!:AFP=時事)しましたが・・・今後どうなるかはやや不透明な気がします。
今回の「独立騒動」でイギリス経済にはかなりの衝撃が走りまくっています。例えば不動産は停滞傾向に。騒動が収まるまで買い控え、とのことで・・・こういう事例は結構たくさんあります。事態が収まるまで少し様子見よう、ということですが、もちろんそれだけではなく。今後も影響が出る恐れはまだまだあります。
日本への影響もあるかも知れません・・・。
さらに。実はヨーロッパというのはその歴史上、今の国が絶対、というわけではなく。例えばスペインでも三つくらいそういった「地方独立」を目指す動きがあります。・・・いや「地方」ではなくあのバルセロナを含む州にもそういう動きがあります。
これはイギリスの方にもあると思うのですが。イギリス=英語、スペイン=スペイン語、と決まっているわけではなくそれぞれに独自の言語があったりします。言語というのは文化に直結します。文化を守る、というのは独立国家のスタンスの一つであります。
・・・ヨーロッパに独立の飛び火、みたいなのがしばらく続くかも知れません。表面上は穏やかなヨーロッパなんですが、中には過激な独立派、みたいなところもあります。歴史が歴史なんで、中東諸国とはまた違った方向性を見せるかも知れず、ちょっと、いやかなり気がかりなところなんですが。
08:47 PM | 固定リンク