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08/15/2014

木乃伊

エジプトのミイラ作製、起源は通説より1000年も前か(Yahoo!:AFP=時事)。これまでは紀元前2500年頃とされてきましたが、原形はこれより1000年も前からあったのではないか・・・ということであります。

ミイラ、と言えば包帯でぐるぐる巻きにされた姿を思い出す方もあるかと思いますが。
古代エジプトでは「死者は死者の国で甦る」とされ、生前の肉体をキチンと保存しておこう、そうでないと死者が困る、という考えがありました。・・・もちろんただ包帯で巻けばいい、というわけではなく。様々な設備や道具、儀式が必要でした。内臓は全て処理して壺へ。肉体も特殊な薬液で処理。死者の書その他儀式に必要なものも取りそろえる。
日本の場合、死者はあれこれいじるものではない、という考えが主流のため受け入れられにくい思想ではあります。・・・もっとも、アンデスのある地方ではミイラ化した「親族」と共に暮らす、という考えもありますので・・・「尊ぶけど手は加えない」という日本の考えもそういうとこ行けば受け入れにくいものかも知れません(気候やその他の要因も深く絡みますけど・・・)。

実は結構高度な技術が必要とされています・・・古代エジプトのミイラ作り。そのため紀元前3000年頃からそういった知識や技術があった、というのはまた違った方向性を与えてくれるものかも知れません。
・・・日本でも「ミイラ」と言うか・・・「即身仏」というのは存在していました。生きながら仏になる、という行為で「入定」「入寂」とか呼ばれることもあります。空気抜き兼簡単な通話用の竹筒を開けた箱を地中に埋めて、中で少量の木の実などを食べながら己が滅していく姿を見つめ直す。
読経しながらそれを待つのですが・・・鈴を鳴らすのも行動の一つでした。これが聞こえなくなると「仏になった」ということになるのですが・・・。
実際には失敗例も多く(耐え切れなくなって途中で出てきたり、とか)、乾燥した「ミイラ」にならなかった例もあったんだとか。

死後は静かに、というのは日本特有なのかな、とか↑ミイラのことを調べるたびに思いますが。死後の世界、とか言われてもなあ・・・そこまで「生きて」いたいもんなのかな。
・・・ああ、でも即身仏もやはり来世とは無関係ではないんでしょうか。なくなるんならキレイさっぱりこの世から消えちまった方が後くされ?もないような気がしますが。

12:11 AM | 固定リンク