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05/13/2014

吉報であってほしい

小笠原諸島・媒島(なこうどじま)でアホウドリと見られるヒナを確認(Yahoo!:産経)。まだ確定されたわけではありませんが、小笠原諸島でアホウドリが・・・となると戦後初めて、ということになります。
現在では伊豆諸島の鳥島とあの尖閣諸島でしか繁殖は確認されていないアホウドリであります。
海鳥で最長の翼を持ち、海原を滑空するスタイルのアホウドリですが・・・地上では動きが非常に鈍く(そのためアホウドリとも)簡単に捕まえられて羽毛や肉を消費されていきました。江戸期や明治には相当数のアホウドリが日本近海にも生息していたのですが。各地の方言で「アホウドリ」というのも結構数があったりします。そのためかなりの数がいた、とされるのですが後に絶滅が宣言されるほど数を減らしました。

ところが終戦後に鳥島で生息が確認・・・。
しかし鳥島の繁殖地は急な傾斜地の上にいつ火山が噴火するか分からない。そのため安全な小笠原諸島・聟島に繁殖地を移す計画が進行中であります。やり方としてはちと乱暴かも知れませんが・・・鳥島からヒナを連れてきて聟島で人工飼育する、というものであります。アホウドリは己が育った地に戻って繁殖する習性があるためこういう方法をとっています。もちろん、軌道に乗れば(恒常的な繁殖地となれば)そんなことする必要はないんですが。

実はワンペアのアホウドリが何度か繁殖活動をしているのですが・・・なかなかうまくいってないのが現状だったりします。オスの方は聟島で人工飼育された一羽なんですが姉さん女房のメスは尖閣の生まれらしい、と。生まれや年齢の差もあってなかなかうまくいかないのでは・・・と言われてもいますが・・・。
しかし聟島で飼育されていたのはこの一羽だけでなく。これまでも多数が旅立っています。その中の一羽か・・・あるいはペアが媒島へ・・・ということなんでしょうか・・・?

まだ確実にアホウドリのヒナと確定されたわけではない(あの手の海鳥のヒナの同定作業はかなり難しそうな・・・)ですし、親鳥が近くにいない、というのもなんか不安なんですが。
「信天」の名をもらった者としては幅広く活動していって欲しいなあ・・・と願うばかりであります。

01:23 AM | 固定リンク