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11/24/2013

きらきらひかる

一匹5000円の「ラメ幹之(みゆき)」など高級メダカ盗まれる(Yahoo!:読売)。5000円のものが50匹ですからこれだけでも250000円の被害ですが、さらに他の高級メダカも盗まれたそうであります。
・・・でもメダカが一匹5000円・・・いや、自分も熱帯魚飼ってましたが1匹5円でエサ扱い、とかそういうものでした。1匹5000円というのは一体どんなメダカなのか、と思って調べてみました。

・・・なんと「光るメダカ」のようであります。
通常のメダカ(クロメダカ)は実は野生で日本独自の遺伝子大系をもつものは絶滅危惧種となっています。飼育されているメダカは大抵がそういう野生からは切り離されてかなり時間の経っているもので、様々に品種改良されています。メダカは成魚になって繁殖できるようになるまでの期間が短く、容易なので現在でも実験動物として扱われているほどだったりします。例えば宇宙で産卵して孵化したメダカ「宇宙メダカ」というのも過去あったりしました(・・・しかしアレは一体どうなってしまったのか・・・)。

その中から突然変異で「ヒカリメダカ」というのが現れました(比較的新しい品種?)。
これは光を反射するような感じに「光る」メダカであります。・・・実は「ヒカリメダカ」というのを初めて聞いた時、遺伝子操作で内臓や身体の一部が光るようになった、あの実験用メダカか・・・と思ったのですが、それとはまた違います。
水中ペット図鑑メダカ エビスアクアリウム
ここにも「ヒカリメダカ」が載っています。

・・・あちこちのサイトで「ヒカリメダカ」それから派生したとされる「幹之(みゆき)」「楊貴妃」などを見てみたんですが、なんかどっか違和感?があるなあ・・・と思ったら尻ビレと尾ビレと背ビレの形が違うのがいて、ああ、近縁種みたいなもんか・・・それにしてはなんか印象違うなあ、と。
カンタンに言えば背ビレと尻ビレが同じ形してます。そして尾ビレは真ん中に出っ張り?が。
通常のメダカだと背ビレは小さいもの(オスは切れ込みがある)ですが、尻ビレのように大きく立派になっていてさらに尾ビレも大きく見えます。こういう体型のものとそうでないもの(幹之は違うそうで)がいて、これもやはり何らかの突然変異なのかな、と思ってさらに調べてみたら・・・。

実は身体の後ろ半分の上半分と下半分、下半分(尻ビレのある方)が上半分(背ビレのある方)に発現してしまう変異があるんだそうで・・・その場合尾ビレもやはり下半分のものが上半分に発現します。だから尾ビレの形まで変わってしまった、と。
Research,メダカ,日本が育てたモデル動物(JT生命誌研究館)
さらに身体の上半分と下半分だと光を反射する率が違います。当然ですが水中から「上」を見上げた方が光を強く感じるので下半分は光を反射して見えにくくして・・・上半分は川底にまぎれるため暗くする。しかし両方下半分だと反射しやすくなってしまって「ヒカリメダカ」となってしまったのでは・・・ということのようであります。
そういう体型のメダカから通常体型の「幹之」が生まれてきた、というのもまだ疑問ではありますが。

しかし事件であります。
品種改良・固定というのは相当に手間と時間と情熱が必要な作業であります。まだ品種としては日が浅いようですし・・・それをごっそり盗まれる、というのは・・・大変に残念なことであります。と言うよりやるせない思いでいっぱいだと思われます。
犯人逮捕による現物取り戻し、という解決を願いたいところですが・・・どうなんでしょうか・・・。

02:03 AM | 固定リンク