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10/01/2013

作ってる最中が一番楽しい

スペイン。サグラダ・ファミリア2026年に大聖堂の最終形態完成予定(Yahoo!:ねとらぼ)
サグラダ・ファミリア(Wikipedia)
1882年に着工。初代設計者が翌年辞任したため、アントニ・ガウディ(当時は無名)が後を引き継ぎました。完成まで300年はかかるだろう・・・ということは2100年代後半くらい?・・・と言われてきてたんですが、ここへ来て完成へのスピードが上がった、ということであります。
あと13年ですか。・・・2026年にはガウディ没後100年という意味合いもあるらしいですが。

まあ、個人的なとこなんですけど。・・・永久に完成しない、というのもアリなのかなあ、と。
ガウディの一連の作品群の筆頭とも言われています。スケールのでかさやその造形の独特さからかなり好悪の分かれる建築物の多いガウディなんですが。でもサグラダ・ファミリアの関連とか色々見てるとコレ、実は「変化」していく建物なのかな、とか思ったりして。そもそもの詳細な設計図などはそれほどなく。しかもその後の戦争などでさらに資料も焼失。一時は建設続行をどうするか、といった議論も起こった(資金面もキツかったらしい)ほどであります。
それが続行となったのは携わってきた職人たちが継承されてきた技術をきちんと持っていたからであり、さらに様々な専門家が当時の資料をなんとか再現できたから、なんだとか。そう思わせる「何か」があった、ということなんでしょうか・・・。

完成しなければ永遠に「変化」していくわけで。日本のように地震が多かったり天候の不安が大きな地域では無理でしょうけど、バルセロナなら大丈夫のなでは・・・と希望的観測ではありますが。その時その時の技術や職人によって作り変えられながら作製していく、という風になってきてたのかなあ、と。
ただ、ガウディ本人はどういうつもりだったのかは分かりません。当時やそれ以前でも相当に年月がかかって完成した建築物、というのはそれなりにあったわけで。特に教会というのはその性質上大量の資金投入、とはいかない場合が多いですし。完成までの見積もりが長くても現代のような驚きにはなってなかったのではないか・・・と個人的には思ってたりしますが。

実はガウディに初めて触れたのは中学生の頃でした。子供向け新聞みたいのが家にあって(マホメットやコミケの話も載ってたりして)それにガウディの話が載っていた・・・はずだったりします。
晩年、ガウディは支援者も失い、世間からは隔絶されたようになりながらサグラダ・ファミリアの作業に没頭。身に着けるものもどんどん簡素化していってボロのようなものばかり。ポケットに木の実をいくつか入れていてそれだけ食べていた、とかそんな話だったと記憶しています。
ガウディの死因は交通事故です。でもそんな格好をしているものだから浮浪者と勘違いされ手当てが遅れた・・・という話もあります。
人はこの世からいなくなっても作ったモノは残る。一つの到達点なのかも知れません・・・表現者としては。

02:10 AM | 固定リンク