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09/27/2013

そのアゴはどこから?

最古の「顔」を持つ魚、顎骨の構成は現生とほぼ同じ(Yahoo!:ナショナルジオグラフィック)。つまりはヒトも含む魚類の一部から哺乳類までの共通のご先祖の「顔」が見つかった・・・という話なのですが。
現在の「魚類」は大まかに二つに分けることができます(こまかーく分けるとまた少し違う)。硬い骨を持つ「硬骨魚類」と柔らかい骨を持つ「軟骨魚類」であります。・・・普段普通に魚屋さんで丸ごと見てるのは硬骨魚類がほとんどであります。アジやサバ、サンマもそうですし・・・サケマスの類からマグロまで。「軟骨魚類」はエイやサメといった連中で丸のまま、というのは地域や地方が限られそうではあります。
そしてこの硬骨魚類が陸に上がり両生類となり・・・さらには爬虫類から鳥類・哺乳類に進化していった、ということになっています。骨格を見るとたしかに共通する部位がたくさんあります。

さらに従来の定説では硬骨魚類は軟骨魚類から進化した、ということになってます。
これは構造的にも軟骨魚類の方が硬骨魚類よりも原始的・・・と言うかシンプルになってるからでもあります。そこから複雑に進化して現在の哺乳類にまで行き着いた、ということでもあります。
が、↑の発見は実はその軟骨魚類の祖先も硬骨魚類であり・・・軟骨魚類→硬骨魚類ではなく、共通の硬骨魚類祖先から枝分かれしていったのだ、と解釈できるんだそうで。つまり、進化の過程で「硬骨」を捨てたのが軟骨魚類、ということに。

・・・実際のとこ数億年前の事実を100%分かる、なんてのは現在では不可能なわけで。論拠さえあればそのためどんな説や解釈も出すことはできるわけですが・・・。
いや、単純な問題で。軟硬共通の祖先が「アゴ」を持っていた、というのなら・・・軟骨魚類はアゴなかった、とされてましたし・・・そのアゴはどこから来たのだろうか、という疑問が。・・・進化てのは基本的に単純→複雑へと変化していきます。退化を進化とするとまたちょっと違ってきますが。しかも現行のサメなんかは一度アゴを捨てて、それから再び得た、ということになるのかそれとも別の系統樹が存在していて、そっちはアゴを継承していってたのだろうか、と。
アゴの形状や構造と言うのはかなり複雑なものであります。
円口類、というヤツメウナギなんかが属しているグループがあって、これが現在でもアゴのない連中だったりします。名前の通り丸い口に歯がびっしり。↑の仮説が正しいのならアゴを捨ててこうなったわけで・・・たしかにシンプルな仕組み。こういう方向の「進化」もアリなのでしょうけど・・・さて?

まあ、即座に「定説」となるわけではないでしょうけど、色んな意味で論議を呼びそうな話ではあります。ホント、人間の知ってることなんてほんのわずかでしかないわけで・・・残りはまだまだ見つかってもいないのですけども。

10:55 AM | 固定リンク