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08/15/2013

海水性淡水魚?

その前に。デンマークってそんなに全裸海水浴客が多いんだろうか・・・日本だとそうでもないような気がするのですが。
「睾丸狙う」は迷信? 実際のパクーは(Yahoo!:ナショナルジオグラフィック)。体型からしてピラニアに似てる、というのは実際にパクーの若魚はピラニアの群れにあえて混じって身を守ってる・・・というのはかなり興味深い話であります。まあ、この手の体型の魚、というのは結構いるのですけれど。
むしろ問題はなんで淡水魚のパクーが海水、それもデンマークという北欧の沖合いで獲れたか・・・ということのような気がします。淡水魚と海水魚は体の作りからして違う場合が多いですし。

淡水と海水。カンタンに言えば塩分の差であります。淡水魚の場合は体の外へ出て行く塩分をどうするのか、海水魚の場合は体の中に入ってくる塩分をどうするのか・・・で体の構造に差が出てきます。遡上するサケやアユはしばらく時間を置いて体を変化させていったりしてます。
まあ、実際には淡水と海水の混じる河口域に淡水魚のコイがいたり。あるいは河口から大分遡ったところにイワシや海水エイ(軟骨魚類はまたちょっと違うんですが)がいたこともありますし。・・・酸素量や水質などを人工的に調整すればコイとタイの混泳も不可能ではない、という話もありますけども・・・通常はまずあり得ないことであります。

食性も重要なのかなあ、と。パクーの口の中の映像を見たんですが・・・肉食魚ではなく何か固いものを噛み砕く構造でした。肉食魚というのは代表的なのがピラニアやサメで、鋭利で尖った歯を持ってます。これは捕らえた獲物を逃がさないためであります。・・・余談ですが南米にペーシュ・カショーロという魚がいますけども、これは下あごからの二本の犬歯?がとにかく長い。口閉じてればなんてことない外見?の魚なんですが・・・これなんか明らかに肉食、特に魚食魚の突出した特徴ではあります。
対して、パクーは・・・口の中の映像見て真っ先に思い出したのがクロダイの口でしょうか。あれは門歯?みたいのがあって貝なんかを食べます。ちょっと別の機会があって大西洋産のクロダイみたいな魚の口の中を見たことあるんですが・・・こっちは門歯どころか臼状の歯がずらり。前歯もそんな感じ。まるで人間の歯みたいで・・・貝をすりつぶす、というよりも雑食性が日本のクロダイよりも強いのかも知れません。

パクーもそっちの印象が強いような。たしかに雑食の歯ではあります。人間の歯もそうですが、こういう歯は汎用性が高く色んなことができます。・・・またまた余談ですが、ライオンなどの肉食獣にも牙があります。でもこれは↑と同じで獲物を捕らえるため。ではどこで獲物の肉を食いちぎるのか、というと・・・奥歯の方にそれ専用の鋭い歯があってそっちを使います。人間で言うと・・・ほぼ奥歯の位置。だからライオンは正面から食いつくのではなく、顔を横に向けて肉を食いちぎります。

しかし。それにしても。なんでデンマーク沖合いやねん・・・。
誰かが放したことは間違いないと思うのですが・・・いや、アマゾンからデンマークへ、というのは地理的に不可能ではありません。知らない間に体質を海水魚向けに変化させていったパクーの一群が海流に乗ってついに北欧へ・・・。
・・・どうなんでしょうね。意外とたくましいもんですから誰かが海に放したパクーが生き残ってた、というのがやっぱり有力なんでしょうかね。

12:01 AM | 固定リンク