03/28/2013
カワイイ古代哺乳類
国内最古の哺乳類、学名「カワイイ」(Yahoo!:産経)・・・とは言ってもこれは最近あちこちでよく出てくる「カワイイ」ではなく。学名の命名法と言うか慣習?でこうなってしまった「カワイイ」だったりします。
地球上の生物には名前があります。
が、それぞれが勝手に名前付けるとどれが同種か分からなくなったりして混乱するので「名前の付け方」というのは国際的にきっちり決まっています。「二名法」と呼ばれるもので・・・「属名」「種小名」の二つ(ほとんどの場合は「種小名」のみ)を決めます。そして並びも最初に「属名」次に「種小名」と(実際にはその後に「命名者」を記載することになってるので三名法という話も。ちなみに「L.」というのは命名法を提唱したリンネのみに許された特権?)。
「ササヤマミロス・カワイイ」だと「ササヤマミロス」が「属名」で「カワイイ」が「種小名」になります。
「属名」は一つ上の分類項目なので今後「ササヤマミロス・なんとか」という種が出てくる可能性はあります(属名は結構頻繁に統廃合されるので消える可能性もありますが)。しかし「カワイイ」というのはこの種にのみ与えられた名前なので「ササヤマミロス・カワイイ」が二つ出てくる、ということはあり得ません。しかも一度使った名前はもう二度と使えないルールですし。
で・・・「カワイイ」ですが。
命名には現在地球上では使われてない言語であるラテン語を使うことになってます。まあ、過去からの慣習みたいなもんだと思いますが・・・ラテン語というのは現在のいわゆるラテン語系の基礎みたいな言語なので、そっちを使ってる国の人の方が馴染みが深いかと思われます。
英語もいわゆるラテン語系なのですが。
それでもちょっとルールが違っていたりするのでややこしい、と言えばややこしいとこだったりします。
その一つは「語尾によって変化させる」というもので・・・学名でもこれが適用されます。
「カワイイ」は実は篠山(ささやま)市出身の世界的な霊長類学者、河合雅雄氏にちなんだもので(属名の「ササヤマミロス」は発見された篠山層群下部層と「臼」を意味する「ミロス」から)、「河合」をアルファベット表記にすると「Kawai」ということになります。
命名法のルールでは人名にちなんだものの場合、基本的に「母音(a,i,u,e,o)が最後にきたらiをつける」ということになってるので「kawaii」ということになり・・・これを「カワイイ」と読むわけです。
そんなわけで実際は「可愛い」とは何の関係もないんですが。しかしなんか妙?にはまってしまった例になる・・・んでしょうか?
04:10 PM | 固定リンク