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12/24/2012

やっぱり難しい?

近畿大学とサントリーHDがJR大阪駅北側に養殖魚の専門料理店をオープン予定(Yahoo!:産経)。これは「近大マグロ」とも呼ばれている日本で、いや、世界でも他に類を見ない「完全養殖クロマグロ」を供する店、ということであります。
「養殖マグロ」というのはフツーに見ることができますが、これは「完全養殖」ではなく。マグロの若魚をつかまえてきていけすで太らせる・・・「畜養」と呼ばれる方法だったりします。この方法でも安定供給は可能なのですが・・・どっか外から獲ってきてることに変わりはなく。やはり資源枯渇が懸念されている現状では他の方法を考えざるを得ません。

そこで・・・「完全養殖」つまり若魚を親魚にまで育て、卵を産ませる。そして卵からかえった幼魚が若魚になり・・・その若魚も親魚になって卵を産む。こうやっていけすの中で世代交代が連結してしまえば自然界の資源を心配する必要は、とりあえずはなくなります。
ただ。当たり前ですがこの技術、なかなかに難しいものであります。
現在フツーに「完全養殖」が行われている魚、となると。キンギョとかメダカとか。食用だと・・・ヒラメやタイはどうだったっけか。いずれにしてもあまり大舞台に立っているわけではありません。

しかもクロマグロとなると。成魚の飼育もかなり難しい魚であります。
近畿大学は30年以上の年月をかけてようやく「完全養殖技術」を開発しました。そして実際に育てたクロマグロを卸したりしています。・・・実はもう何年もこういう風に卸しているのですが。研究成果も内容が内容ですからかなり知名度もあります。その割には・・・なんか今ひとつ盛り上がってない、と言うかそういう会社立ち上げた、とかそういう話がほとんどない、というのは・・・?

一つには技術としてはまだまだ浅い、というのもあります。もっとペイできるような技術でないと起業家もなかなか食いつかないのでは、と。・・・それでも個人的にはそろそろそういうことになってきてもいいんじゃないの、という期待があったりするのですが・・・やはりまだ、難しいんでしょうかね、色々と。
逆に「近大」がブランドになる、というもどうかな、とは思いますが。あるいはまだ数が少ない、とか。もっと大掛かりにできるようになればそれこそ「庶民のクロマグロ」になるかも・・・いや、それともこういった技術がまだ社会的に受け入れられてないとかそういうことかも知れませんね。

02:01 AM | 固定リンク