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10/26/2012

伯版粗忽長屋?

いや、なんだか・・・結構コワイ話かも知れない。
ブラジル。死んだ当人が葬式に訪れ大パニック(Yahoo!:AFP=時事)。「路上でたまたま出会った友人から死んでいなかったのかと驚かれた」(「」内記事より引用)という辺り、落語の「粗忽長屋」をほうふつとさせますが・・・。

「粗忽長屋(そこつながや)」とは落語ではよくある「粗忽者=あわてんぼさん」のお話で、熊と八という二人の「粗忽者」が出てきます(二人とも同じ長屋に住んでいるので「粗忽長屋」・・・?)。
浅草観音詣でに来た八。そこで人だかりに出くわし・・・無理に分け入ってみると行き倒れ。が、その顔を見てみると・・・
「あ、熊の野郎だ!」
知り合いか、それは大変だろうに・・・できれば引き取ってくれないか、という皆の申し出に
「よし、じゃあ、当人に引き取らせましょう」
ということになって、長屋戻って熊を連れて戻ってきて、「自分」の亡骸を連れて帰ることに・・・そこで熊の一言。
「なあ、この仏さんはたしかに俺だが、抱えてる俺は一体誰なんだろうな・・・?」

オチもオチなんですが、どっちかと言うとこの噺、途中の不合理さ?を味わうもんだったりします。
八が行き倒れに会った時に
「あー、こいつも粗忽もんだよなあ、今朝会った時はぴんぴんしてたのに」
と。え、この行き倒れは昨日からここにあったんだ、何かの間違いじゃないのか、と周囲が言っても聞きはしません。
・・・そもそも「当人」に引き取らせましょう、というセリフが出てくる時点で粗忽者通り越してるような気もしますが。こういうところに落語の「味」があるのかも知れません(なお、「粗忽」シリーズは他にもあって例えば「粗忽の使者」は伝令を頼まれた下級武士が伝令の内容はおろか自分の名前すらも忘れてしまって、「腹を切る!」となっても「はて、拙者何を切ろうと・・・?」と忘れ方がどんどんエスカレートしていく、という噺)。

・・・しかし現実の↑方はちとややこしいようで。
間違われた男の方は数ヶ月ぶりの帰宅。しかし死んでた男の方は殺人事件の被害者だったんだそうで・・・家族が混乱してしまっての「取り違え」なのかも知れません。
そして・・・男の家族は大喜びなんでしょうけど・・・殺されてた男はどうなるのやら。その辺が気になるところだったりします(警察が捜査はしてるらしいのですが)。

01:55 AM | 固定リンク

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