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04/08/2012

食中毒に関与する動物性自然毒はすべて魚貝類由来

腐った肉食って食中毒になった…というのは違う、ということであります。現行の陸上動物を食べても食中毒的な意味での「毒」はなく…しかし魚貝類には食べると「毒」となるものがある、ということであります。…個人的にはかなり興味深い話ではあるのですが。
自然毒のリスクプロファイル(厚生労働省)

長崎県の男性がアオブダイを食べて死亡(Yahoo!:JIJI)…食中毒では、とのことであります。
アオブダイと言えば全身は基本青くて額が出っ張っていてクチバシを持つ、どこかユーモラスな魚ですが温暖な海では重要な食用魚でもあります。しかし…時折食中毒が出ることもある魚ではあります。
…陸上動物同様、海産の動物である「魚」も本来は食中毒になるような「毒」を持つことはほとんどないと思われます。そのためよそから「毒」を体内に持ち込むことになります。

有名な「フグ毒」もその中の一つ。日本では古来から食べられてきましたが、江戸期には表向きには食用が禁じられた魚でもあります。理由は激しい「毒」を持つからで…特に毒素が溜まる肝臓は現代でも厳重に管理されているところもあります。
肝臓、というのは人間でもそうですが体内の浄化装置となってます。食物由来で体内に入った毒素は分解されたりここに止め置かれてしまいます。…フグが自分?でそうやってるのかどうか、それとも壮大な偶然?だったのかは分かりませんが…その特異な体形と「毒」によって「これはキケンな魚だ」と認識されて食べられにくくなってる、とも言われています(学習能力の差、とか色々ありますけども)。

他にも「シガテラ毒」とか。↑も「パリトキシン様毒」というアオブダイやハコフグなどに特有な「毒」ではないか…とのことであります。特定のイソギンチャクなどを食べ続けることで体内、特に肝臓に毒素がたまっていきます。この手の毒は煮ても消えることはなく、逆に煮汁に染み出していったりもします。

…そう言えば昔からちょっと疑問に思っていたことに「魚のモツ煮がないのはどうしてだろう?」というのがありました。塩漬けにすることあっても魚の内臓を食べることは…丸ごと以外はまずないわけです。…やっぱり↑のような事情があるから…なのかも知れません…。

12:04 AM | 固定リンク

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