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11/02/2011

元年でも二年でもねえ

「全ての新刊をこちらに提供」「そうしない時はこちらが電子化」「売り上げの55%をこちらに」「出版社が全出版物の著作権を得ること」などなどアマゾンが日本の全出版社に電子書籍の契約書を送付?(Yahoo!:J-cast) なんだか怪しい限りなんですが…絶対ねえだろ、そんなん、とも言い切れないようなところが…なんとも。
著作権関連だけでも、出版社が全著作者から著作権を譲り受けるとかそういうことをしないといけなくなります。しかし現行の日本の法律では基本的に「創作した本人に著作権が備わる」ということになってますので(付随する他の権利はまた違ってきます)そういうことなら法律から変えていかないといけないことになります。

…大手と中小では契約内容が違うんじゃないか、てな辺りでもどーにもうさんくさいんですが。
ただ去年辺りから「電子書籍元年じゃあ」とか派手に打ち出してきたりして、どうにでも電子書籍を売り出したい一派?みたいなのがいるようではあります。「もう紙の時代は終わった」とか論拠の乏しい予言者みたいのもいますが、日本では紙の書籍はそうそうなくなりはしないかと。
ただ、「電子書籍向け」文芸みたいのは出てくるかと思われます。ケータイ小説の延長線上(某携帯ゲーム会社がスマホ対応でそういったのを出してますけど)…と似てるかも知れませんが若干違うような。最初から電子書籍向けに書かれた文芸。それはそれでそういった方向性はアリかと思われます。

が…読みたい人は過去に活字化されたものも電子書籍で読みたいわけです。場所も取りませんし、いつでもどこでもお気に入りの文章に会える。
しかし実際のとこはハードだけが先行しているような状態であり、ソフト、つまり肝心の内容については国内での出版社参入が活発ではありません。そういうとこから足並みは揃ってませんからこうやって海外からの「押し」が来たらひとたまりもないんじゃ…とか思ってしまいますが…。

↑記事の真偽はともかく。やるんならさっさと日本国内で規格決めて(もちろん海外規格のいずれかに準拠しても)、国内有名メーカーでも何でも統一規格のリーダーを売り出す。
あるいは。いや、日本では当面そういうのはやらない、というのなら「あれは一部の出版社がやってることで大手は知らんのです」とかそういう姿勢を打ち出して欲しいのです。今のようになあなあでちょろちょろっとかけらだけが電子書籍に流れてるような状況では…いつどこからか↑のような無茶を押し付けられても不思議ではありますまい。
そういう何らかの「アクション」が欲しいとこなんですが…やっぱり難しいんですかね、現状では。

12:28 AM | 固定リンク

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