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09/05/2011
現状をみるならば
「自炊」と言っても自分でご飯を炊くことではもちろんありません。
作家122人、「自炊」行為代行業者に質問書(Yahoo!:毎日)。そりゃあ…気になるでしょうに。線引きが今いち明確ではない現状では「どっちのつもり?」と聞きたくなるもんでしょうに。
ここで言う「自炊」とは紙の書籍をデータ化する行為のことを言います。
最近流行りの…と言うかハード「だけ」はたくさん出てきてる電子書籍であります。コレを読む「リーダー」はあちこちから出てるんですが、肝心のソフトつまり「中身」が全然ない…いや、全くないわけではないんですが…それにしてはお粗末ななのも現状だったりします。読むためのキカイはあるのに読むモノがない、という…。
そのため一部の人たちの間には既存の書籍をデータ化する行為…「自炊」が出てくるようになりました。元々は書籍を自分で裁断して自分でスキャンする人たちの行為を指してしたのですが。これが企業として一個人にしては組織立ちすぎてるんではないか…という現状が出てきたため、有名作家・漫画家を含む122人が質問書を送った、というわけであります。
カンタンに言えば著作権保護法では「個人が楽しむ範囲内」であれば無許可複製を禁じてはいません。
例えば音楽CDを自分が聴くためにデータ化してみたり。あるいはテレビ番組を後で観るために録画してみたり。こういう行為は厳密に言えば著作権保護法違反、となるのですが「個人が楽しむ範囲内」ということで違法ではない、ということになってます。
「自炊」行為そのものも個人で楽しむ、ということなら違法ではないのですが。
安価とは言えお金をもらって送られてきた書籍を「自炊」するのはどうなんだろう、と。
…そろそろはっきりとした線引きをすべきではないのか、と思います。
著作権というのは非常に厳密に捉えると何もできなくなる法律でもあります(鼻歌だって著作権保護法違反と言えなくもない…)。そのため慎重になるのも分からんでもないですが、明らかに法を守らせる側が時代の流れに追い着けてないからこういう事態になった、と言えなくもないのが現状。ある程度でもいいから線引きをしておかないと今後の混乱の度合いは増すばかりかと。
その前にソフトつまりダウンロードできる書籍をもっと増やせばいい、という考え方もありますが…日本の現状からするとそれはなかなか難しそうで。前にも書きましたが本好きを満足させるには最低でも日本の出版社全部の書籍をデータ化しないといけないでしょう。活字やマンガだけに限らず。さらには海外の主要出版社も巻き込む必要があります。…いずれは可能かも知れません。が、そんなんすぐにできるわけがない…。
はっきり言って法整備も何もかも現状からは遅れているわけです。その辺、どうにかならんのでしょうかね…? この調子でダラダラなし崩しに進めていっても、どの業界に対しても、日本国民に対してもいいことなんかあるわけないです。電子書籍そのものがついえてしまう可能性だってあります。
外国でやってるから、ではなくて…日本の現状をきちんと認識して対策をうつ…てのはやはり難しいもんなんでしょうかね?
08:37 PM | 固定リンク