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08/17/2011
どう出るんでしょ
グーグルが米モトローラ子会社を買収…「黒船」を恐れる日本勢(Yahoo!:フジサンケイビジネスアイ)。すでに「大手検索サイト」というくくりには収まらなくなってきてるグーグルですが。スマートフォン向けのOS「アンドロイド」も開発・流通してますし(日本の場合はアイフォンかアンドロイドの二択)。それがモトローラの携帯電話端末子会社を買収。ということは中身(OS)と外側(携帯電話)の双方を手に入れることになり…いわばアップルと似たような状況になるわけです。
モトローラ、と言えば老舗中の老舗であります。何しろ「携帯電話」そのものを開発した会社ですし。ちょっと前までは海外だとモトローラかノキアというのが一般的ではありました。が、スマートフォン市場に乗り遅れた、という話もありやや低迷の観があったようで。しかしここへ来てグーグルの子会社買収。
…それでも…「黒船」まで行くんだろうかな、とか個人的には思ってしまいますが。一般市場にとって。
日本のケータイ事情が「ガラパゴス」と呼ばれ海外とは全く違う方向・性質への道を辿っているのは↑記事にもある通りで。今はそうでもないそうなんですが、例えば海外の携帯には「着メロ」なんかありませんでした。携帯専用サイトの数もそれほどなく。発色できる色数もそんなに多いものではありませんでした。…つまりは「会話」に特化、という電話としては当たり前な機能だけ充実していたわけです。
あちらからすれば、なんで日本の携帯はそんな会話とは関係ない機能がいっぱいついてるんだろう…と奇異なものに見えてたのではないのかな、と。
そんな日本の「ガラパゴス」にはやはりよその国とは違う風習?みたいなのがあります。「キャリア」と「メーカー」の違いであります。
日本の場合、ドコモ・ソフトバンク・auの三つの「キャリア」がほぼ市場を独占しています。そして「メーカー」はその「キャリア」に従う、と言うかそれぞれの販売戦略に乗った携帯端末を提供。…こないだようやくできるようになりましたが「キャリア」間での電話番号のやり取りもできなかったんです。つまり一度どれかの「キャリア」に乗ってしまうとなかなか他へ変更できない。そしてそういう状況に対して「メーカー」は基本何もできない。
だからアイフォンが日本に入って来た時はちょっとした騒ぎになったわけです。「メーカー」であるアップルの方が明らかに強い。ソフトバンクが「キャリア」になってますが、これは販売網の関係と免許取得がややこしかったからじゃないかな…と個人的には思ってます。一応、どんな事業体でも「キャリア」になることはできるんですが…帯域の問題などでかなり手間取るらしい、というのはよく聞く話であります。実際、自由化されてから参入してきた企業、となると…?
同様にグーグルが日本進出、となると…モトローラの名前は日本でも有名ですが「キャリア」ではありません。てことは新たに免許取得するかそれともドコモかauと組むか。…結局アイフォンとやるこたそんなに変わらないんじゃないのかな、と。
これがもしグーグルが組んだ相手にしかアンドロイドを供給しない、とか言い出したらまた違ってきますが。「メーカー」という立場で供給する、となると…アップルと同じなわけであります。
…そうなると。「黒船」となるのは同じ「メーカー」にとって、ということになりますか。現在のとこ日本製「メーカー」はかなり行き詰った状況だ、という話もあります。知名度で言えばはるかに大きなモトローラやグーグルが参入してきたら…?
結構意外なことになったりするもんですが。事前に心配していたことと全然別のことが起きたりして。良い悪いは別にして。…しかしそれもどう出るかによって変わってくるもんでもあるんですが…。
01:13 PM | 固定リンク