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07/29/2011

分からない

中国でのいわゆる「中国版新幹線」の衝突事故。多数の犠牲者が出て、事故後の対応にも国内外から批判や疑問が出ていたのですが。
「鉄道省は残れ」温首相の記者会見直後に中国記者から怒声が飛ぶ(iza!)。…事故としては大変に痛ましいものだったのですがどうせ中国のことだからテキトーなこと述べてテキトーに幕引きはかるんだろう、と思ってました。国として個人の表現の自由を認めていないわけですから、最終的には上が風化を狙って筋も通さず沈静化させるんだろう…と。幼稚な国だから仕方ないんかなあ、犠牲者の家族はやりきれんなあ、と思ってたんですが。
何かここへ来て「変化」が起きてるような…そんな気もします。

そもそも犠牲者が何人か分かってません。
そこで自分の親族や関係者が乗っていたはずのに遺体がない…と抗議が始まってる、という話がありました。その時に、おお、やる時はやるんだな…とか思ってしまいました。
実は中国というのは急速に成長したせいか、恩恵を受けてる都市部と切り離されてる農村部の格差がハンパじゃありません。日本で「経済格差をなくそう」とか言ってるのとはレベルが違います。
…しかも日本以上に役人の堕落がひどい、という話もあったりして(これもまあ、全部100%の役人がワイロくれるんならなんでもやる、というわけではないのでしょうけど)。民衆の怒りやストレスは場所によってはかなりなものになり…デモや暴動が相当数起きている、という話があります。
…しかし当たり前ですがそんなもの対外的に見せるはずもなく。
表向きは国家に素直に服従する人民、というのを見せ続けてきたわけです。それが公然と抗議している姿が世界中に流された…。

そして↑記事。温首相は知らんぷりしたのでしょうけど…怒声、というのは穏やかじゃありません。日本でも福知山線の事故の時に記者の怒声が飛びましたけど…あれはまた何か記者の側が勘違いしてたふしがありましたが、この場合は明らかに「上」に対しての怒声なわけで。表現の自由が曲りなりにも保障されている日本ではなく、共産主義国家の中国での怒声。
そう言えばニュースで「温首相が記者会見を~」てな時に記者会見の映像流れなかったなあ、と思っていたらそういうことがあったのか、と。…なんかウラで動きそうな気もしますけど…さて。

しかしこの「怒声」ですら国家の何らかの方針でやらせたものではないか、という見方もできます。ほら、うちはここまで自由なんだよ、人民を押さえつけたりしてないんだよ…と。その可能性もありますんで、本当に記者が本心からそういうことしたのかは…やはり分からない。
ただ、幕引き狙うにしてはなんかちぐはぐだなあ、とか。第三国の事故調査委員会(と言いつつロシア辺りとか)を入れるとか。あるいは事故車両を報道陣に公開する(と言いつつ中国本土の報道社限定とか)とか。あえて大掛かりなことやって一気に幕引き…ってそんな簡単なものではありませんか…。

02:01 AM | 固定リンク

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