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05/03/2011
サツガイ
昨日、5/2の日本時間昼ごろ、アメリカのオバマ大統領が緊急会見を行いました。内容は…「アルカイダ指導者のオサマ・ビンラディン容疑者を殺害した」というものでした。
→Yahoo!海外トピックス:アルカイダ
→Yahoo!海外トピックス:米国対テロ戦争
→オバマ大統領演説要旨(Yahoo!:読売)
→President Obama on Death of Osama bin Laden(YouTube)
ニュース番組などではホワイトハウス前やグラウンドゼロ前で「USA! USA!」を連呼して歓喜する市民の映像なんかも流されてましたが…自分はちょっと複雑な気分になったりしてました。
2001年9/11と言えばアメリカのみならず世界が震撼した日でもあります。イスラム原理主義組織アルカイダの指示によると思われる旅客機乗っ取り、そして主要な建物への旅客機による自爆テロ。3000人近い人命が奪われました。
特にニューヨークの真ん中にあったビルへの自爆テロは大変にショッキングな出来事でありました。それから9年余り。その主導者とされる人物の殺害をうけて
「我々の勝利だ、全て終わった」
ニュース番組の街頭インタビューで、こういう感じで答えてたアメリカ国民(ニューヨーク市民?)もいましたが、これは実は大きな始まりなのではないか…と個人的に思ってしまったのです。よくある「憎しみの連鎖」これにアメリカもついに取り込まれてしまったか…と。
911テロ以降、各国はテロ封じ込めに全力を挙げてきました。実際、中東を除くと大規模なテロ行為(例えば爆弾積んだ車が主要な建物に突っ込む、とか)はほとんど起きてません。ゼロではないです。ただ、大規模ではないです。アルカイダはビンラディン容疑者が隠遁生活を送ることになったせいか、細かい組織に分かれてしまって勢力としてはさほど大きくなくなってしまった…という説もあります。主導者が引退同然で自然分裂してしまった、というわけです。そのため大規模なテロが起こしにくくなってしまったのでは、と。
もちろんそれでテロの根が断てるわけではなく。細分化された分小回りが利くのでかえって厄介になった(追求しにくい)という話もあります。
が、今回の「真のトップ」殺害でそういったテロが息を吹き返すのではないか、という懸念がでてきました。そのため各国はさらに警戒を強めています。…日本も。
この大きな揺り戻し?が最後のテロとの戦争だ、という一種安楽的な見方もあります。…そこまでカンタンなものではない、というのはアメリカ自身がよく知っていることかと。ベトナム、そして中東。「憎しみの連鎖」は今でも断ち切れていません。しかし何もせずに座して忍ぶわけにもいかない…。
ところで。ビンラディン容疑者の遺体、すでに水葬か(Yahoo!:ロイター)…これもわけが分かりません。オバマ大統領の演説では「遺体は収容」されたみたいなことを言ってましたが。恐らくは本人と確認後水葬に…ということだろうと思われますが。
イスラム教には墓を立てる習慣がない宗派もあると聞きます(墓碑や墓石は偶像崇拝にあたるので)。そのための水葬か…あるいは埋葬するとそこが「聖地」になるための水葬だ、という話もありますが。
…なんだか…違和感が、ちょっと。実は自分、最初「ビンラディン容疑者殺害」の報を聞いた時「ホントかね」とかなり疑ってました。なんだかその疑いが更に深まりそうな。
本当なら拘束して(オバマ大統領の指示は「殺害」か「拘束」)厳重な管理下に…という方が理にかなっていたのかも知れません。が、もう遅い。すでにコトは始まってしまったのです。
01:14 AM | 固定リンク