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04/05/2011

それができれば

苦労しねーっつーに。
「夏の計画停電は回避できる」化学工学会が具体的に提言(Yahoo!:J-castニュース)。この「あれこれ」でも何度か触れてますが、東京電力の電力生産が震災により低下してしまったことによる「計画停電」実施であります。最近は電力需要が落ち着いて?いるのでここのところ停電してませんが、電力需要が非常に増す夏場になれば関東地方での計画停電連日実施は避けられないだろう…ということであります。
計画停電しなかったらどうなるか。いきなり広範囲にわたって「ボンっ」と電気が落ちる可能性があります。それも復旧のメドなどもちろん立たず。それよりは計画的にこまめに停電した方がまだマシだろう、という論調でもあります(実はこういうことのできる国、というのはなかなかないという話もあります。国によってはいきなり停電なんて当たり前てなとこもありますし。ニューヨークでも何年か前にいきなり大規模停電が起きたこともありますし)。

ただ、当然ですが個人はもちろん企業にとっては停電は痛いわけです。企業の場合、停電中は仕事にならない場合が多いです。工場は止まってしまいますし、デスクワークも難しい場合が多い。個人ですとオール電化住宅なんてのは自宅で発電できたりソーラーパネルでも付いていない限り完璧に役立たずと化してしまう…。
それが夏場ともなるとさらに状況は悪化します。これをなんとか回避できないだろうか、というのは各界でも話題になっているのですが…。

↑記事はなあ…そう簡単にいけば誰も苦労しませんって。
労働時間をずらす、というのは口で言ったり文字にするのは簡単ですけど、実際にやるとなるとかなりの労力を要します。例えば「勤務時間を夜にする」ですけどどうやって通勤するんでしょうか? 現在夜中まで動いてる通勤用列車というのは関東には存在してません。全員自動車持ってるってわけでもありませんし。それに独身者ならともかく家族がいる場合は? 夜中に働くということは昼夜逆転の生活になるんですが…それでも大丈夫ですか?
「土日にシフト」にしても同様で、そう簡単に現行の生活を週末に移動できるもんではない、と思うのですが。それに大企業になればなるほど当然ですが関連してくる人間の数は多くなります。どっかの大企業が「よし、じゃあ、うちは工場を夜中稼動させて土日勤務を増やそう!」としたら一体どれだけの数の人・企業・商店がそれに合わせないといけなくなるのか。それでどっかに無理が出てきたら…? 大丈夫なんですかね。

「また、空間的シフトでは、サーバーを東日本以外に移設したり、生産拠点移動に伴って家族で引っ越してもらったり、学生の国内外留学や東日本以外への旅行を勧めたりすることを挙げている。」(「」内↑記事より引用)に至っては…あのう、関東地方の人間みんながみんなそうほいほい身軽に動けるわけじゃないんですが…それにお金は?そういう資金を援助するとかそんな細かいことをまさか行政ができるわけもないでしょうに。それともこういうことを全部国がやればどうにかなる、ということなんでしょうか。
…関東の人間が地方に分散したら今度はそっちで計画停電を実施せざるを得ないだろう、なんて笑い?話もありますが。
「時間」にしろ「空間」にしろそう簡単に動かせないものだと思うのですが。失礼ですが化学工学会の方々はそういう事情をあんまりご存知ない方々なんでしょうか…?

それでも結局何かやらないと何も始まらないわけです。でも…どうしたらいいのか。早急に結論が欲しいとこなんですが…それができれば誰も苦労はしませんわな。

03:34 AM | 固定リンク

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