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11/29/2010
実は誰にも分からない
って、のっけから結論じみたこと書いてしまってますが。
「ヒトがヘビを怖がるのは本能」という研究結果を京大の正高信男教授らが発表(Yahoo!:読売)。蛇、という生き物を見た時に一般的な人間なら嫌悪感などマイナスイメージを抱く…もちろん世の中にはヘビ大好き人間というのも実在していますから全部にあてはまるわけではありませんが。でもフツーにヘビ見たらあんまりいい気持ちはしないだろう…というのはあちこちで聞く話、というより自身での経験にもよくあることかと思われます。
では…その「イヤな感じ」というのはどこから来たのだろう?
1.有史以前、サルとの共通の祖先よりも前から持っていたヘビに対する苦手意識が遺伝子に刻み込まれている。
2.「ヘビは危険な生き物だ」という経験からそういう意識になる。
という大まかに分けて二つの仮説?があります。実際、ニワトリが先かタマゴが先か、みたいなもんでかなり昔から議論されてきた命題ではあります。
ところで。正直なとこ…↑記事を最初読んだ時は実は意味が分からんかったんですが。
要するに「三歳児に花の写真とヘビの写真を選ばせる」→「ヘビの写真を選ぶ方が反応する速度がはるかに速かった」→「四歳児や大人でも同様」ということで「ヘビを嫌うのは本能から(三歳児にヘビを怖いと思った経験はないだろう)」ということのようであります。
…これはYahoo!サイエンストピックス:脳科学の記事なんですが…関連トピックスに「ヘビはなぜ怖いか?」というのがあって、そちらを読ませて頂いたんですが。そこにちょいと面白い実験のことが記してありました。
・サルもヘビを怖がるけど、飼育しているサルより野生のサルの方がヘビを怖がる。
これはどうも他のサルが怖がっているのを見て、自分もアレが怖い、ということを学習しているのでは…ということのようで。↑の1.2.で言うところの「2.」に該当するような話ではあります。
実際のとこ…どうなんでしょう。
自分はヒトやサルの遺伝子、いや大抵の「外界のモノを認識できる生物」の遺伝子には「現状とかけ離れたモノに違和感を感じる」という項目が刻まれていると思ってます。ヘビ、というのは手足がありません。動物のカタチというのは「足(手含む)が四つ」「頭が一つ」「胴体から足と頭が生えている」という一定の「規格」みたいなものがあります(絶対的なものではないんですが)。
しかしヘビにはその「規格」と判断するための「手足」がない。…そこで「違和感」を感じて、さらに嫌悪感や恐怖へ繋がるのではないか、と。同様にミミズやゴカイといった手足に加えて「目」がない動物、というのも結構嫌われております。逆に足の多いムカデとかどこに足があるんだか分からないイモムシとか。そういうのもあまり良くは見られていませんし。
こうなってくると美的感覚とかそういうのにまで発展していくのかなー…とかそんなことも思ってしまいますが…これも自分の個人的な考えに過ぎんので、ホントかどうかは分かりません。実は誰にも分からない謎の一つなんでは、とかそんな風にも思ってしまいます。
ところで…↑記事の末尾に「世界中でヘビを恐れない文化はなく」(「」内↑記事より引用)というのがありますが…畏怖の念とかそういうのが多いような気もするんですけど。ケツアルコアトルとか。でもあれは結構「荒ぶる神」的なとこがありますか。では医神アスクレーピオス(Wikipedia)の杖とか商業の紋章ケーリュケイオン(Wikipedia)とかはどうでしょう? ヘビがモチーフになってますが…実際は逆の意味で身近な生き物なのかも知れません、ヘビって。日本でもヘビ信仰ってあったりしますし。
05:27 PM | 固定リンク