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05/17/2010
そして一年
21日で裁判員裁判が開始一年になるんだそうであります。そこで実際に裁判員や補充裁判員を勤めた方にアンケートしてみるとやはり「被告の更生」をよく思い起こすという結果(Yahoo!:読売)となった、そうなんですが…。
自分も裁定の一部にでも加わったわけですから、被告の今後というのは非常に気になるとは思うのですが。…むしろ二番目に多かったのが「自分の判断の是非」というところに妙に納得してしまった次第ではあります。自分はまだ裁判員になったことはないんですが、「良い経験になった」で済むのかどうか、ちょっと不安?だったりします。そりゃあ、経験としては「良かった」んでしょうけど…「あれで自分は間違ってなかったのか?」と終了後も自問自答を繰り返してしまいそうで…。
→Yahoo!国内トピックス:裁判員裁判
それともう一つ気になったのが…「裁判の内容を周囲にどこまで話していいのか?」ということであります。これは弁護士や医者などと同様裁判員にも守秘義務がありますから「裁判の内容」はそれこそ墓場にまで持っていかないといけません。ただ…「内容」と言っても「これこれこういう事件で話し合いではこういう意見が出てこういう話も出て、結局ああなったけどこんな証拠もあって…」と詳細を周囲にしゃべり倒すのはもちろんNGなわけです。
が、「裁判員やったんだけど、詳しくは言えないんだけどさ…あれは大変だったよ」とかそういう程度ならどうなんだろう、ということで。恐らく記事中↑の「判決後に体験や感想を周囲に話したと回答した人」というのはそういうことを家族や近しい友人と話した、ということではないんだろうか…と思うのですけれど。ただ、たしかにどれくらいまで話していいのかよく分からん、というのはあると思われます。その辺、裁判所なんかの方でも少しケアできないのかな…と。
…裁判員は法律や裁判に関してはシロウトなわけで。そのためいくつか「弊害」が指摘されてましたが…そのうちの一つ「被告が日本語を話せない外国人ならどうなる?」で実際に影響が出てしまったケースもあるようです。通訳の「誤訳」多発で印象が悪くなった?(iza!) 二人の通訳のうち一人がどうにも適切な通訳をしなかったので判決に影響が出たのではないか…と。裁判員裁判は一審だけで被告が控訴してしまえば二度目はないのですけれど、この被告の弁護士は複数の通訳をつけてのやり直しを要求している、とのことであります。
誤訳?もあるのですけれど『被告が何も言っていないのに、通訳人が「えー」「あのう」と言いよどむケースは発言全体の半分以上にのぼり』(『』内↑元記事より引用)てのは…かなり前なんですがニュースの二ヶ国語放送(同時通訳)で訳してた女性が正に「えー」「あのう」状態になってしまって、しばらくの沈黙の後にベテランっぽい男性に交代した…なんて話を思い出しましたが。ドイツ語の通訳というのはあまり数がいないとかそういうのもあるのかも知れませんが、こういうとこも見直していかないといけないのでは…。
個人的には内情的には続行に賛成したくない裁判員裁判なんですが。…まだまだ改善していかないといけないところはたくさんあるようであります。
02:01 PM | 固定リンク