« 二つほど 4/27 | トップページ | 倍近く »
04/28/2010
廃止は結構なのですが
他に、ちょっと気になったことが…十二分に対応できるんでしょうか?
死刑に相当すると思われる凶悪犯罪の時効廃止法案、4/27成立→即日施行(Yahoo!:時事)。いわゆる「時効廃止」であります。これにより殺人など死刑に相当する凶悪犯罪に関して時効(殺人だと25年でしたか)が廃止されることになり…永遠に捜査が続き、犯人の「逃げ得」がなくなることになります。
…こうすることによって、凶悪犯罪へのブレーキなども期待できるのですが。一説によると年間20数件ほども時効をむかえていた殺人事件、これからはその中でも「未解決」の事件が毎年増えていくことになります。そして、解決(真犯人を捕まえる)まで捜査は続くことになり…自然と捜査員の数も増えることになります。その辺、どうするつもりなんだろうか…と考えてしまうのです。
自分は身近にそういう凶悪犯罪の被害者がいません。そのため、こういう一種ドライな考えができてしまうのですが…時効なくしてしまって…他の捜査が手薄になってしまわないだろうか、複数の案件を抱える捜査員てのは真に犯罪被害者の身になって捜査できるんだろうか…とか。そういうことまで考えてしまったりします。
…もちろん家族や友人など近しい人を殺されたりした方々からすれば憎い犯人が時効を迎えて不起訴…というのは非常に腹立たしいことであり、到底許せることではない、というのは気持ちの上では理解できることではあります。が…それによって例えば冤罪であるとか。あるいは刑の重さを見誤るとかそういうことが増えたりしないんだろうか…? ということがなんだか気になってしまいます。仕事が増えても大丈夫なんだろうか、と。
それでも昨今の状況からして一部で時効がある=逃げれば無罪、みたいな風潮があるのは非常に嘆かわしいことであります。今回は「時効廃止」の他に殺人での無期懲役以下の時効も原則2倍、となってますのでそういうところへの「抑止力」となることができれば大変に大きな裁定だとは思うのですが。
…個人的にはまず捜査員の拡充と定着…平たく言えば警察関係者の大幅増員とかやっておいて、ある程度それが安定してからこういうことはやって欲しかったのですが。実際に捜査する人間がいなかったらこういうのは始まらんわけで。法整備ももちろん重要ですけど、それだけ先にやっておいて実働人員は後から(それもあるんだかないんだか)てのはなあ…それこそ「泥縄」だと思うのですが。
09:03 AM | 固定リンク