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12/29/2009

なんとか狩り

孫の前でタバコを吸うおじいさんが出てくる児童誌が販売中止に(Yahoo!:読売)。タバコと言ってもよく見る紙巻タバコではなくキセルかパイプのようですが…明らかに小道具の一つやんか。
なんか、こういうのがいつかは出てくるだろう、と思ってはいましたが。そこまで「くさいものにはフタ」で全部OKにしたいんですかねえ…害があるものならなおのこと真実の姿を知っておくべきだと思うのですが。

それに…「タバコは体にいいんだから君たちも吸いたまえ」と孫に勧めるおじいさんが出てくる児童誌なら、そりゃあ発売禁止もうなずけますが。小道具としてタバコ吸ってるだけのおじいさんも規制対象に、ですか。こりゃ、その禁煙団体さんはもっと頑張らないといけないんではないですかね。そういう映画や小説・マンガ・はたまた舞台や落語なんてのは洋の東西を問わずに星の数ほどもあるんですが。そういうのには進言なさらないんでしょうか…? それともすでに世に出ちゃってるのはいいから今後出てくるのは規制したい、とかそういうご意見なんでしょうか…? まあ、発売中止にこぎつけたのが今回のケースで実は色々やってます、ということなのかも知れませんが。
それでも個人的にはどうも、やりやすいところからとりあえず点数稼ぎでやってみた、てな気がしてしょうがないんですが…。

それに「たばこ規制枠組み条約に違反する」という指摘にしても。
たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(外務省:PDFファイル)
「そういったシーンのある創作物は出してはいけない」という条文などあるわけもなく。ただ、「そういった印象を与えるような媒体は規制が好ましい(全部禁止せい、ともとれるんですが自国の憲法上無理なら制限してくれ、となってます)」というように「第十三条 たばこの広告、販売促進及び後援」には書かれてあるように思えます。…しかもどう考えてもこのくだりは「たばこを買うように勧めている広告とか販売促進方法とか後援行為」に対して、であって創作上の一行為、しかもたばこの販売促進とは特に関係ない行為とは無関係なように思えるのですが…?

実は↑の条約が基になってあの「タスポ」ができてます。つまりは「第十六条 未成年者への及び未成年者による販売 (d)」の「たばこの自動販売機が未成年によって利用されないこと~」から成人認証ということでタスポができたんですが…そこから自販機の客が減る→対面販売増える→じゃあ、そっちを重視しよう…ということで豪華なオマケつけたりするようになってきてます。さらに対面販売ならタスポの確認が必要ないので未成年者に売ってしまう可能性も高くなってしまいます。さらにさらに。もっと対面販売で買ってもらおう、ということで誰の手にも届く場所での販売を行なっている店舗もあったりします…。
条約を守るように、ということなら↑こういう行為は全部「ダメ」になります。…いいんですかね、こっちは放置しといても?

「なんとか狩り」ということで、特に「言葉狩り」で消えていったり無名のままになっている名作もたくさんあります。もちろん行き過ぎた考えは規制する必要があると思われますが…程度、というものがあると思うのですが…どうなんでしょうね?

09:13 AM | 固定リンク