10/21/2009
今、必要なのか…?
なんかそっちの方が気になりますが…「石油切符」
約30年使用されることのなかった「石油配給切符」保管料だけで累計十数億円(Yahoo!:読売)。そもそもは1979年に当時の通産省が1970年代のいわゆる「オイルショック」を契機に「もし石油がなくなったら(輸入が完全ストップしたら)どうしよう」という危機感から作り出されたようであります。が、その後30年ほども使われることは全くなく、年間数千万円程度が倉庫に保管するためだけに使われていた、という…。
たしかにムダの極致ではあります。恐らく使う予定も立たない「紙」を保管するためだけにお金が…今、極度の切り詰めが要求されている来年度予算の概算要求からはこの「紙の保管」は申請しない、ということなのでこの予算もナシに、大量(約2億シート:1シートに36枚)の切符も破棄、ということになりそうなのですが…。
経産省は「配給事業が必要なのは変わらないが、紙での保管については、来年度からやめることを今年3月に決めていた。民主党の結論の時期と重なったのは偶然」(「」内↑記事より引用)と述べています。本当は来年からこんなの中止する予定だったんだよ、民主党政権になって指摘されたからやめるわけじゃないんだよ…ということを言っておりますが、さて。
…むしろ重要、というか個人的に非常に気になっているのが↑「配給事業が必要なのは変わらないが…」のくだりであります。
石油の配給制というのはつまり「配給券」を持っていないと石油(この場合は灯油とガソリン)が手に入らない事態に陥るということになります。物資の数量に限界がある場合、配給制にして皆に配った方が数を管理しやすく不公平が少ないことにはなります。…もしこういうことしなかったら一部の人たちが独占してしまう可能性もあります(で、さらにその物資を高値でヤミ市に横流し、とか)。生活必需品の場合こういう手段は古今東西かなりの場面でとられてきているのですが。
もちろん現在の日本でも緊急事態というのは起こり得ます。その中には石油が一切国内に入って来ない…という事態も予想されますので、石油を配給制にするという考えは分からんでもないんですが。
…ここまで石油にこだわる必要があるんかな、と。配給事業するなら農水省と連携して備蓄してる米の配給制も一緒に考えるとか(一応極度に足りなくなったら国で配給制にできる、というような法律があったり、1980年代まで有名無実の配給制があったりしたらしいんですが)。他にも生活に必要な塩であるとか。そういった物資も一緒に考えて「切符」作る、と言うようにした方がいいんじゃないのかな、と思うのですが。
↑記事では「紙」での保管にそれだけの経費使うのよそうよ、という流れになってます。それはそれでもちろんムダを省くことになりますけども。…磁気カードの実験なんかをやってるとこ見るとそういったモノへシフトするつもりなのかも知れませんが。まだ具体的にどうなるかは決まってないようなんですが。
…何十年かしたら倉庫に使ったこともない磁気カードがいっぱい、その管理費にいくらいくら、てなことにならなきゃいいんですが…。
12:26 PM | 固定リンク