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12/10/2008

やっぱり無理なんじゃないのかなあ

まあ「観てから言え」て言葉?もありますし。フタあけてみないと分からんわけですが。
キアヌ・リーブスがハリウッド制作版「忠臣蔵」に主演決定(Yahoo!:VARIETY)。「主演」てことは大石内蔵助やるってことなんでしょうか…それとも別の誰かなのか。「47 Ronin」てのはなんだか題名は悪くないんですが…さてさて。
前評判、と言うか↑記事だけからの印象からするとラストサムライみたいな風景の中で(忠臣蔵じゃねえ…)キアヌ・リーブスが日本刀振り回して敵をばったばったとなぎ倒す、とかそんなイメージが浮かんできてしまいます。最後の切腹なんかどうするんだろ。大立ち回り演じて最後はみんなハラ切って終わりました…とかそんなのかなあ…?

「欧米製時代劇」と「日本製西部劇(もしくは騎士物語)」てのは似ているようで違うような、かなり違うんだけど似てるような気がします。…どっちやねん、て言われそうですけど、どうしても「ギャップ」が出てきてしまうのは、ま、しゃーないっちゃあ、しゃーない話ではあります。観客が求めてるもんも制作側が送り出したいもんも前提からして違うわけですから。そういう「違い」を楽しめるかどうかで向こうの映画を楽しめるかどうかが違ってくるような。
…でもこっちで普通のやつを向こうがリメイクすると、どうしてもみんなに固定イメージがありますんで…異常なほどに違和感を感じてしまって受け付けられない、ということになります。今回の忠臣蔵だと…元来のイメージは江戸期の芝居にまで遡りますし。さらに年末の恒例として長時間テレビでやってたりして…結構重々しいとか人情物とかそういうイメージが強く、あんましアクション物にはなりそうもないような。
実際のとこ、山鹿流というのは孫子の流れを汲む兵法でかなり実戦的だったらしいんですが。ただ「実戦的」ということは結構地味なわけで。例えば一人の敵に対して必ず複数で当たる、というのがあったりします。…こうした方が当然効率?はいいんですが…ショーとして考えると、なんだかヒキョウと言うか多勢に無勢と言うか。寄ってたかって一人をタコ殴りにするわけですから華はありませんわな。もちろん、見せ方によってはこういう戦闘でも華を持たせることはできるのですが。

逆に和製西部劇。…ちょっと違いますけど椿三十郎とかその辺になっちまいますか。アメリカで伝統的に人気のあるデイビー・クロケットとかワイアット・アープを日本人がやる、と考えると…難しい…誰かできる俳優さんがいるだろうか、と。大柄でアクションもできて存在感のある…と。なんか、その辺妙に遠慮してしまいそうな。そもそも話的に日本人がやるのは合わんだろ、とかそういう意見が出てくるのがお国柄の違いなのかも…。

…まあ、これでハリウッド版「忠臣蔵」が日本でも大変にヒットして「別解釈忠臣蔵」とかそういう風になったら…いや、そういう可能性がゼロってわけじゃありますまい…それはそれで面白いと思うのですが。でもやっぱり無理かなあ、向こうでウケてもこっちじゃ冷笑もんなんじゃないのかなあ…。
過去に、いや、最近でも某DBがリメイクされるとかで。限りなく向こう系の画面が出てきたりしてますが。…昔超有名カンフースターJ・Cが「シ○ィー○ンター」を実写映画化したことがあるんですが。…どこが○ティーハン○ーなんだかよく分からん内容で。別に実写化ではなく普通にカンフー映画として売り出しても良かったんじゃないか、と。その辺考えなければJっぽいお祭り騒ぎ満載で悪くなかったですし。

ま、合わないものを無理にやるよりも合ったものを懸命にやった方がいいんではないかい、とか思ってしまうのですが…どうなんでしょ…。

09:51 AM | 固定リンク

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