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11/10/2008

モラルの低下だけじゃなくて

なんか違う方向へ進んでるような…大丈夫か日本人。
2007年度に全国主要都市の図書館で「行方不明」になった本は約28万冊、被害総額は約4億円(Yahoo!:読売)。ただし、これは読売新聞の調査で関係省庁が全国的に行なった公的な調査…というわけではありません。道府県庁所在地と政令指定都市、東京都と23区の計74都市区が対象で、回答があったのはそのうち「行方不明の本」は69都市区で「被害金額」は64都市区ということですんで…簡単にいくら、という計算が成り立つものではないようであります。
…でも…これだけの被害、いや、金額がどうとか何冊消えた、というのではなくて。そういう行為が平然と行なわれている事実というのが大変に哀しく腹が立つことでもあります。

中には表紙やカバーだけ残して中身だけ持って行かれた本もあったとか。悪質なのですがなんでそんなことするのか理解に苦しむ行為ではあります。
相当に重要な本ならそこまでして内容が欲しい、というのもあるかも知れませんし苦学生(現代でもいるこたいます、お金のない学生サン)ならつい…というのもあるかも知れませんが。普通に手に入る本を破損させても、そういうのはまず売れないので不必要になったらゴミとして捨てるしかなくなります。…個人的には愉快犯的に破ったとかそういうのかな、とも思うのですが。あ、でも、そういうことをやる奴は何もなかったような顔して黙って棚に戻したりするんで…やはり中身が欲しかった、ってことになるんでしょうか…?
しかも「ついうっかり返すのを忘れてしまった」ケースだけではないような印象ではあります。借りる手続きを取らずに勝手に持って行くしかも本を破損する…。

こういうのは公的機関でもってきちんと調査してきちんと対策をとるべき、なんでしょうがどうにもそう簡単には行かないようで。例えば全部の本にタグつけて出入り口にゲート設置する…とかそんなことするくらいなら蔵書の方へ予算を回したい、という意見もあるんだそうで、それはたしかにうなずける話ではあります。でもこんなことが続けば、極端に言えば図書館の存在意義も危うくなってきてしまいそうな…ただでさえ数が減ってきてるのに。
救いようのないバカとかアホとか、そういうのはどの時代でも存在しているものですが。それでもどうにかできないことはないわけで。今からでも遅くはないですモラルの回復作業を始めるには。

12:48 PM | 固定リンク

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