11/22/2008
すでに一つのビジネス
「海賊ビジネス」…アフリカ東部沖合いで船舶を襲撃→身代金を要求、という海賊行為がすでに一つのビジネスと化しています。タンカーのような大型船舶まで襲撃されたニュースもありましたが、身代金交渉は現在も続いていたりします。
→Yahoo!海外トピックス:海賊
つまりは突発的に犯罪として船舶を襲うのではなく…集団で計画的に船舶を襲って代理人を通じて交渉、身代金目的で条件次第で人質や船舶を返す、ということで。推測ですが相場とかそういうものも存在してるかと思われます…。
映画なんかでよく見る「海賊」ですが。航海中の船を襲って積荷を奪い、それを売り払ったら後は豪快にドンチャン騒ぎ…というのがよくある流れ?になってますが…実際はどうだったのか、となると。結構色んな資料も出てたりしますけども、やっぱり現実はそう簡単なものではなかったようで。…まあ、だから創作上の「海賊」の方が↑こういう夢?とロマン?に満ちあふれたものになってるのかも知れません。
海で船舶などを襲う、というのは恐らくは船の行き来が盛んになってきた頃からよくあったことではないかと思われます。それが組織立ってきたのは大航海時代以降から。対立する国の船を襲わせて積荷や人質を奪う「私略船」というのが出てくるようになります。これは略奪許可証という国の正式なお墨付きをもらった「公認海賊」で…奪った金品の何割とかそういう相場で雇われてました。
…すでにこの辺りからビジネスとして成り立っていたわけで。
中にはこういう「海賊」から海軍に昇格したり軍人になったり市長になったりするケースもあったりしたんだそうで…。
ところが時代が下ってきて事情が変わってくると、そういう連中を切り捨てるようになってきます。あぶれて食い詰めた連中が思うままに暴れまわる…。そこで本当の意味での「海賊」つまりは「海の盗賊」が出てくるようになります。その舞台の一つがあの「カリブ海」で。…実は相当に残虐な行為も働いていたとかそういう話もあります。海賊は捕まり次第縛り首、てな伝統?もこの辺りの時代から来てるんではないか、と思われます。
…この辺も、まあ、一種のビジネスなんですが。ただ、どこの海でもこういう手合いがごろごろしてた、というわけではなさそうで…その辺も現代にも通じていますか…後に来る産業革命以降、じょじょに姿を消していったようではありました。
が…最近になって増加。アフリカ東部のソマリア辺りが温床とされてますが…一年間に身代金などで144億円払っているとかそういう話もありますし。当然色んな国の海軍が出張ってはいるんだそうですが統一ルールがあるわけではなく、他の国の船籍の船には臨検できない、とか。各国同士で連携ができるわけでもないのでバラバラに行動して意味がなくなってる…とか。
政情的にも不安定な地域なので「海賊」に転身する者が多いのも問題の一つ。…こういうのは各国でまとまって色んな方面から協議して行かないとなかなか解決しないと思うのですが…難しいのかなあ、やっぱり。↑の「カリブの海賊」も各都市の連携によって減っていった、とかそんな話もあるんですが。
05:20 PM | 固定リンク
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