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09/15/2008
いい転機にでもなれば
いいんではないか、とか思ってしまうのですが。
「田沢問題」で揺れる日本球界…有望選手の海外流出増加、というシナリオも(iza!)。一体何が問題なのか、と言いますと。こないだ社会人野球・新日本石油ENEOSの田沢純一投手(22)がメジャー挑戦を表明しました。どういう形であれ「アメリカに来ないか、メジャーに来ないか」というビッグチャンスが巡ってくれば普通は乗るわけで。田沢選手も挑戦することになったのですが…。
実は田沢選手、今度の日本国内のドラフト1巡目での指名が確実視されてたんだそうで。つまりは日本野球界にとっては相当に有望視されてた選手ということになります。…それが横からアメリカにさらわれて行ったんでは日本もたまらんわい、ということになってるわけです。
もちろん田沢選手側には何も落ち度はなく。「制度のスキを突いた」なんてちょっと悪い言い方もできますけど…日本側:NPBには選手と接触できる「制限」があって(田沢選手の場合日本選手権2次予選後の10/11以降しか接触できない…MLB側もそれは知ってるはずだ、てな声もあるにはあるんですが)もアメリカ側:MLBには日本選手に対するそんな「制限」はないんでいつでも交渉できる。…ただそれだけなわけです。ちょっと前に中学生を誘ったアメリカ球団がありましたけど、日本ではこれは禁止行為になってます。関係者と選手の接触に対してやや過剰なんではないか…と思われるくらいの厳しさがあります。
…なんでこうなったか、と言えば。
例の「裏金」問題が大きいわけです。…栄養費とか言って有望な選手にお金を渡していたり今後の交渉が有利に進むようにあらかじめいくらか渡していたり。たしかにそういうことすると自由競争ではなくなるので禁止すべきではあるんですが…現行の「選手は球団から指名されるドラフトオンリーでプロに行ける」というのもなんだかがんじがらめのような気もします。でもなあ…じゃあ選手が入りたい球団を指名できる「希望枠」を復活させるか、となると今度は何をしてでも希望枠に指名して欲しい、ということで本当の意味での「裏」金も復活しちまいそうで。
完全な意味での「クリーン」なんてのは無理なんでしょうけど…それでもなあ、と。
それで今後はNPBがさらに不利になる可能性が高くなってきてるんでMLBに「ちょっと控えてくれないか」要請をするかどうか、という話し合いも持たれるようで、それはそれで…いや、何と言うか…ちょっと情けないような気もするんですが。それだけ自国の野球に魅力がないって公言してるような気がして。正攻法で行くなら、まず自分とこの野球の魅力をメジャークラスにまで引き上げる努力をしてからだろ、ということになると思うのですが。
…そりゃ、向こうの方がケタ違いのお金も出してくれますし何より世界の舞台ではありますし。それと比べりゃ日本は…往年の野球人気もなくなってきてますし。サッカーやバレーボールとか他のスポーツに押されてる面もありますし。
いい選手があっちに行ってしまう→野球人気が落ちていく→さらにいい選手が出て行ってしまう…という流れを警戒してるのは分かるんですが。「どうか持って行かないでくれ」と向こうに働きかける前に日本の野球をどうにかすることを考えてもいんではないか、と…。
02:50 PM | 固定リンク
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