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06/06/2008

ウの話

岐阜県の古田肇知事らがペルーを訪れ、「鵜飼い」を描いた土器などを見学(Yahoo!:中日新聞)。この土器は1400年前のもの、とのことで。1300年以上の歴史があるとされる長良川の鵜飼いよりも古いことになるわけですが。
モチェ期彩土器/酒器 鵜飼い天野博物館
鵜飼い(Wikipedia)
…実際のとこはどこかで発祥して伝播、というわけではなく各地で自然発生したのではないか…という説も有力なようではあります。

日本に限らず色々な地域で見られる鵜飼いですが。「鵜」という鳥そのものが世界中に分布(種は違って近い種が~ということですが)しているために各地でも見られる漁法となっています。
鵜の特徴と言えば…黒系の羽色に長い首、小さめの頭に鋭いクチバシ…といったところでしょうか。クチバシの形にも特徴があって、↑の彩土器ではその形が再現されていたりします。羽色は、まあ、種や年齢なんかによって違いが出たりしますんで一概に「クロ」とは言い切れなかったりするもんではあるんですが。
その他行動としての特徴に「羽を広げて干す」というのがあります。
普通の鳥なら羽の付け根とかに水よけの脂を出す腺てのがあります(クチバシで羽の手入れする時になすりつけたりします)。これによって水を弾いて体が濡れたりするのを防ぐわけですが…これがあると水の中での動きに影響が出てしまいます。そのため鵜ではこれを利用せず、そのまま水の中へ。そのため羽は水を弾かず濡れてしまいます。で、ちょっと高いとこや日当たりのいいとこで翼を広げて乾かす、という行動が見られるわけです。

もちろん丸呑みする時に食道で一瞬にして魚を気絶させる(そのため無駄に暴れて質が落ちたりしない)、とかそういうのも特徴にはありますけれども…こういうのは海鳥では標準装備だったりするので鵜だけではないような。
それでも日本と海外の鵜飼いでは違いも結構あるようで。↑のWikipediaによれば…例えば日本だと鵜飼いが鵜を操作?しますが中国だと魚捕えた鵜が自分で戻って来る、とか。これは日本では成鳥を捕まえて馴らすのに対し、中国では家禽として飼い慣らしているから…とか。欧州でも鵜飼いは行なわれてたことがあるんですが、漁と言うよりむしろ貴族のスポーツだったとのことですし。
使うもん(鵜)の性質が近いと利用法(鵜飼い)も似てくるんでは…というお話でもあります。

08:50 PM | 固定リンク

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