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04/30/2008
イヤなスパイラル
現在のようなバイオ燃料の急速な利用拡散は世界の食料問題に多大な影響を与えるだろう(Technobahn)…まあ、何を今さら感がめちゃくちゃ漂ってきますが。世界はもちろん日本でも様々な品が値上げの嵐の真っ最中ですが(ガソリンはまた事情が違いますけども)その大きな要因の一つ、とされているのが「バイオ燃料」になります。そもそもは環境にイイ、枯渇しつつある化石燃料を保護?できる…ということで各国で研究や開発が進んでいた「未来の燃料」だったのですが。
…何がどこでどう間違ったのかかえって高騰した挙句に色んなとこに影響を及ぼしまくる、という結果になってしまっています…。
前にもちょろっと述べたんですが。この「バイオ燃料」、原料はトウモロコシなどの農作物になります。
考え方の一つとして「植物は成長過程で二酸化炭素を吸収する。だから植物由来の燃料の二酸化炭素の放出量は差し引きゼロになる」というのがあります。…個人的にはなんだかちょっと怪しいなア、とか思っておるんですが。化石燃料だって太古の昔の生き物の残骸?なわけですし。その頃吸収した二酸化炭素を今排出してる…というわけにはいかんのかな、とか(実際はそうカンタンなものではなさそうなんですが)。
その辺は門外漢が個人的にちょっと思っただけ、なんですが…。
で、その「バイオ燃料」を作るために必要なトウモロコシが足りない→じゃあ別の作物の畑ツブしても作ろう→まだ足りない→トウモロコシの値段が上がる→もっと他の畑ツブそう→今度はその作物が足りなくなる…例えばコレで激減した作物にオレンジというものがあります。中南米辺りでオレンジからトウモロコシに鞍替えした農家が続出。そのため日本でもジュースを値上げ…それも他のオレンジではないジュースも値上げ、という結果になりました。
さらに拍車をかけたのがオーストラリアの干ばつでしょうか…小麦の値段の異様な高騰、というのはこっちの要因の方が強いのかも知れません。何せ今年だけの問題ではなくここ数年の問題になってきてる、とのことですし。
モノが少なくなればその値は上がります。そうすると皆がそのモノを生産しようとする。しかし諸事情あってそう簡単に生産できるもんではない(トウモロコシの場合土地がない、とか)じゃあ、どっか無理してでも作ろうじゃないか…と。
大抵の場合はモノが少なくて値段高騰→過剰生産で値が下がる、を繰り返すもんなんですが。今回の件はどうも長引きそうで…その辺がどうにも心配ではあります。乱暴なことを言えば一旦バイオ燃料生産を止めてみる、とか…しかし逆に言えばここまで発展してきてるのに水を差すようなまねは、ちょっと…とか。
まだまだ続きそうな値上げ攻勢ではあります。…でもなあ…もし何かでいきなり事態が好転したとしても…一度上げたもんを下げる、ってことはないんでしょうねえ…。
05:05 PM | 固定リンク
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